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15-03-06-05

アメリカ軍北部訓練場などを通る県道70号の共同使用に関する文書について、県が開示を決定をしたのは違法だとして国が県を訴え開示処分の執行が停止された問題の続報です。

6日文書を開示してもらえるはずだった男性は国の対応について「理解できない」と話しています。

開示請求をした北上田毅さんは「公開請求をしたのは、県道70号が日米の共同使用地になった経過、(そこで色々な日米合同委員会などで覚書が交わされていると聞いたので)県道の使用の条件とか、解除にあたっての手続きが書かれていると聞いたものですから公開請求したんですね」と話しています。

こう話すのは北上田毅さん。2015年1月、北上田さんが開示請求した公文書が思いがけず国が県を訴えると言う裁判に発展しました。

その公文書とはアメリカ軍北部訓練場や東村を通る県道70号の共同使用に関するもの、この道路は日米両政府が1990年に共同使用を決めていました。しかしそこでは今ヘリパッド建設に反対し、住民らが側道で阻止活動を続けています。

そんな住民たちを取り締まるため、この県道を日米の共同使用からアメリカ軍の専用区域に変更しようとしているのではないか、そんな疑惑が持ち上がっている中で今回の問題は起きました。

北上田さんは「住民が座り込んでいる側道部分を米軍専用区域に戻して、そこに入れば米軍基地に入ったということで住民を排除する動きが去年の夏から報道されてきたんですね」と話しています。

国は訴えの中で、「この公文書は公にしないことを前提とした日米合同委員会の議事録の一部」だと述べ、「開示されることになればアメリカとの信頼関係を損なうことになる」と主張しています。

しかしなぜ、県道の使用に関する文書が日米関係を揺るがすのか、北上田さんは疑問に思っています。

「県道70号ということで、多くの観光客も通っているし、県民が自由に使える道路ですね」「県道の使用の仕方について書かれた文書を公開するのに、なぜ国が、県が開示決定したことに対して裁判を起こしてまでストップする、やめさせようとするのか理解できないですね」と話します。

1月の日米合同委員会ではすでに完成している東村のヘリパッド2つをアメリカ軍に提供することが日米で合意され、2月24日からはオスプレイやヘリが激しい訓練をしています。

北上田さんは「日米合同委員会に関わる全ての文書は、ともかく隠すんだ、国民には出さない、それをそうとしか思えないですね」「国はともかく米軍が指示したことを一方的に国民、県民に押し付けてくる、そういう状況が高江、北部訓練場でも続いていると思いますね」と話しています。

常に軍事が優先され県民の見えないところで重要な話が進みそれを知る権利までもが侵害される状況が続いています。