14日行われた衆院選は、小選挙区で辺野古への新基地建設反対を訴えた候補4人が勝利しました。2014年1月の名護市長選挙、11月の知事選挙に続き、三度「NO」の民意が示されたことになります。
1区では、共産党の赤嶺政賢さんが当選。共産党が小選挙区で議席を獲得したのは、県内で初めてのことです。2区では社民党の照屋寛徳さんが自民前職の宮崎さんに3万3000票差で当選。3区では、生活の党前職の玉城デニーさんが自民前職の比嘉奈津美さんを破って3回目の当選。4区では、元県議会議長の仲里利信さんが、自民前職の西銘さんとの接戦を制し初当選を決めました。そして、敗れた5人は比例で復活当選となり、9人全員が当選しました。
街で話を聞くと「反自民が圧勝だったのでやっぱりみんな辺野古反対だったのかなとよくわかりました」と話し、高齢の男性は「経済と基地問題を切り離してもらえれば一番ありがたい」と話していました。そして辺野古では「これからもね、いかなることがあっても基地も戦争も止める力がうちなーんちゅ、うまんちゅにはあるんじゃないかと思っている」と話します。
一方菅官房長官は、普天間の固定化を避けるのは政府と沖縄県民の共通認識だと述べ、従来の方針通り辺野古への基地建設を進める姿勢を強調しました。菅官房長官は「実は(普天間返還は)19年前に決定をされて、3年後には賛成をしてくれた県知事、市長もいたわけで、それに基づいて決定したもの(移設)ですから、そういう意味でこれも一つの民主主義ではないでしょうか」と話していました。
こうした政府の反応に対し翁長知事は、早期に上京し直接総理に要請を行う意向です。翁長知事は「安倍総理にお会いする機会があれば、ぜひとも沖縄県民の民意をしっかり受け止めて世界に冠たる民主主義国家としての解決方法をやって頂きたいと」と話します。政府に辺野古へのスタンスが違う9人がどうタッグを組んでいけるのかこれからが、正念場と言えそうです。