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こんばんは、スポーツです!およそ2万7000人のジョガーがゴールを目指し駆け抜けたNAHAマラソン。その中には、挑戦する姿を娘に見せたいと出場を決めたある父親の姿がありました。

スタート「3・2・1、ゴ〜ン」

太陽と、海と、ジョガーの祭典、第30回NAHAマラソン!今年も、およそ2万7000人のジョガーがゴールを目指して走りました。その中に、娘に見送られながら強い気持ちを持ってスタートを切ったあるお父さんの姿がありました。

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重機のオペレーターを務めている宜保政紀さん。NAHAマラソンへの出場には、ある理由がありました。

宜保政紀さん「今回、娘が高校受験があるというので、何か一つ自分なりに気持ちを何か見せたいなというのが自分に芽生えてきて。」

自分がマラソンに挑戦する姿を見て、娘に高校受験を頑張ってもらいたいという政紀さん。そして、もう一つ、心に秘めていることがありました。

宜保政紀さん「俺ももともとは高校に行っていなくて、今まで娘に隠している。」

政紀さんは中学卒業後、一度は高校に入学もアルバイトや趣味のバイクに明け暮れるうちに、学校を中退。これまで、その事実を娘たちに言えずにいましたが、娘の高校受験を前に、伝えることを決意しました。

宜保さん一家は5人家族。次女の咲良さんに、長男の耶麻斗君、妻の篤子さん、そして来年春、高校受験を迎える長女の妃香さんです。

妃香さん「怒ったらちょっと怖くて…うん笑」

笑顔の中にも、やや緊張の見える政紀さん。意を決して話しはじめました。

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政紀さん「お父さんがちょっとお話していい?お父さんは物事にチャレンジするっていうことが妃香に伝わればいいなという思いで今回は走るわけね。お父さんは、何て言うのかな、高校には行っていないわけね。でも妃香が今この受験と言うのに頑張ってもらいたいというのが一番にあるから、その思いでお父さんも頑張るので、一緒に頑張ろうな。」

妃香さん「頑張って」

政紀さん「ありがとう。」

妃香さん「お父さんが高校を途中で辞めたというのは知らなかったけど、自分の受験に対して、真剣に思っているんだなって。」

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妃香さんに思いを伝えた政紀さん。挑戦が始まりました。今回で30回目の節目を迎えたNAHAマラソン。ジョガーを元気づける沿道の応援がその歴史を支えてきました。

男性「(どうですか牛丼の味は?)とても美味しいです、走っているとなおさら吉野家の牛丼が美味しいですね。」

そして30回の節目に、ユニークなジョガーたちが華を添えます。

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あわもり君「(格好のテーマは?)泡盛メーカーを代表してみんなで美味しいお酒を飲みましょうという意味で走っています。」

一方、宜保政紀さん。中間地点を制限時間の20分前に通過するなど順調な走りを見せます。30キロ過ぎの糸満ロータリーでも家族の応援に笑顔で応えます。

妃香さん「父さん、めっちゃ生き生きしていました。一緒に頑張ろうみたいな思いが伝わってくる。」

家族の前では気丈に振る舞う政紀さん。しかし…

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政紀さん「ちょっと足が痛いですね、膝は大丈夫だけど足が筋肉痛っぽく張ってきている。」

実際、足の痛みとともにタイムは落ち始め制限時間が差し迫っていました。

政紀さん「妃香の顔とか一番思い浮かびましたね。これを完走するからあれ(妃香)が受験に受かるわけではないけど僕が頑張ることで、僕の背中を見て(どう思うか)感じてほしいというのもあって。」

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制限時間残り15分を切ったゴール地点ではジョガーたちが続々と感動の瞬間を迎えていました。残り2分、その時。制限時間内ぎりぎりに滑り込んだ政紀さん。最後まで、挑戦を貫き通しました。

政紀さん「今度妃香が受験、頑張ってよ、これ(メダル)妃香にバトンタッチね。」

妃香さん「次は頑張ってという気持ちが伝わってきましたお父さんは、NAHAマラソン頑張ったから自分も受験勉強、精一杯頑張ろうと思いました。」

NAHAマラソンを通して伝わった思い。次は、妃香さんの挑戦が始まります。今年もジョガーの数だけドラマのあるNAHAマラソンでした以上スポーツ部でした。