来月16日投開票の県知事選挙まであと1カ月となりました。
現職の仲井眞知事と、保革相乗りの翁長前那覇市長、それに下地元郵政民営化担当大臣と喜納前民主党県連代表ら5人が出馬を表明し、混戦模様となっています。
翁長前那覇市長「私は稲嶺(名護市長)さんの当選に勇気を得たということと、私自身の政治生命はもう捨てても構わない。とにかく沖縄県民に寄り添って一緒になってこの基地(建設)を止めていかなければならない」
きのう名護市で女性部大会を開いた翁長前那覇市長。辺野古への基地建設反対を前面に押し出しています。
那覇市議会の新風会をはじめ、社民・共産・社大・生活といった革新政党からの支持に加え、経済界有志からの支援を背景に保革を超えた戦いを展開。翁長さんは、今月20日以降に政策を発表する予定です。
一方、全県的な支部立ち上げを先行させる現職の仲井眞知事。
一括交付金の導入といった2期8年間の実績を強調した上で、自身が承認した辺野古への基地建設については「現実的な解決策」と推進の姿勢を示し、あさって政策を発表する予定です。
仲井眞知事「普天間をやっぱり解決してしまおうということで、私は決断をしました」「流れを止めるな。前へ進めよ。ギアを後ろにまわすな」
自民党が仲井眞知事を全力を挙げて支援する一方、仲井眞さんが選挙協力を得たい公明党県本部は「辺野古への基地建設反対」の姿勢を崩しておらず、いまのところ態度を保留。「自主投票」も視野に、今週末会合を開き、週明けにも態度を明らかにする方針です。
一方、他の候補者より一足早く政策を発表している元郵政民営化担当大臣の下地さん。
「教育費の無料化」や「県民所得倍増」などを主張の大きな柱に掲げ、辺野古への基地建設については「県民投票」の実施を訴えています。
また、先島を含め県内13カ所に「未来会」と銘打った支部を立ち上げ、無所属で政党の枠にとらわれない選挙戦を先行させています。
下地元郵政民営化担当大臣「もう辺野古賛成とか反対とかそういう風なことを言うんではなくて、18年間この問題は沖縄を2分してきた。県民投票(掲げたの)も(普天間基地問題を)もう終わらせたい」
辺野古への基地建設をめぐり、埋め立ての「承認撤回」を掲げる候補者が必要と訴えるのは喜納前民主党県連代表。
知事選では「自主投票」を決めた党本部との溝を埋めることができず、今月10日に代表を辞任、きのう民主党を除籍となったものの、これまでに事務所開きも済ませ、革新系の票の取り込みに意欲を示しています。
喜納昌吉前民主党県連代表「私が埋め立て承認の取消、撤回にこだわるのは、新しい知事が辺野古埋立て阻止の県民の願いを受け止め、政府と対峙していくにはそれしかないことが明らか」
辺野古への基地建設や去年12月の知事の埋立の是非を最大の争点に、混戦模様となる見通しの今回の知事選挙。
正念場を迎えている辺野古、そして保革の対立を超えた戦いとなる歴史的な今回の知事選挙は、1か月後の来月16日に投開票です。
なお知事選には、琉球独立を掲げる大城浩さんも立候補を表明しています。