※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
琉球大学理学部物質地球科学科地学系の伊藤耕介助教は「台風の強度予測がより正確に出せるようになるということで、より早めに対処することができる。あるいは、早く避難することができるということに大きく役立つと思います」と話します。
台風の強さを今まで以上に正確に計算するシステムを琉球大学が開発しました。
琉球大学理学部が開発した計算システムは、変動する大気と海の状態を同時に捉えて台風の中心気圧や最大風速を計算するものです。
今回はスーパーコンピュータ「京」を使って実験し、2009年4月から2012年9月までに日本の近くを通過した34個の台風のデータをもとに、281回シミュレーションを繰り返しました。このような大規模な予測研究は世界初だということです。
特に、このシステムでは台風通過後の海面温度の変化を考慮できるため、海から受け取るエネルギーをより正確に数値に表せるようになりました。
こうしたことから3日予報では中心気圧が30から40パーセント、最大風速では20から30パーセント誤差が小さくなったということです。
琉球大学理学部では、今後は数時間から1日先の台風の強度予測を改善する手法の開発も進めていきたいとしています。