辺野古への新基地建設に向けた作業が進められる中実施された名護市の市議会議員選挙。7日、投開票が行われ、移設反対を掲げる稲嶺市長を支持する与党が過半数を維持しました。
名護市議会議員選挙は開票の結果、稲嶺市長を支持する候補が1議席減らしたものの14議席と過半数を獲得。移設に反対の姿勢を示す公明党の2議席と合わせて16議席となりました。
基地建設反対派の象徴的として東海岸から立候補した東恩納琢磨さん。次のように決意を述べました。東恩納琢磨さんは「基地はいらない、その代わり基地に頼らない地域づくり、まちづくりをやっていくということを僕は選挙で行ってきました。私たちが沖縄のことは沖縄が決めるんだと。絶対に私たちはあきらめない、屈しない」と話します。
一方、条件付き容認を掲げ、辺野古から2選目を果たした宮城安秀さん。近く政府に対し、区民への補償を求めることにしています。宮城安秀さんは「色々協議してきた中で、条件付きだと。あるいはその要請を進めるということでありますので、これは当然の流れでやるべき問題だと思っています」「地域のために頑張っていきたいと思っております」と話します。
名護市民の男性は「(選挙結果は)上等よ。わしはこれ(基地建設)を止めるために、今、一生懸命やっているんだから」と話し、女性は「(選挙結果は)いいんじゃないんですか。私としては将来の子どものために」と。別の男性は「やっぱり名護市は財政もあまりないですし、住民税も高いですし、インフラの整備も出来ていないですからね。それをやるためには、(基地)反対だけでいいのかな。もっと違う方法ないかな。でもやっぱり本当は(基地は)ない方がいいんですよ」と話していました。
稲嶺名護市長は「名護市民の意思として、民意としてきっちりと表されたと思いますから」「辺野古の海にも陸にも新しい基地は造らせないという強い信念はこれからも持ち続けて対応したい」と言います。
県庁で仲井眞知事に選挙結果を尋ねると「過半数というより野党側が1議席伸ばしてますから、判断の仕方は色々あるんじゃないですか」「ほかの市町村をご覧になったら」「私の政策に賛成する方向のほうが多いと思うんですがね」と述べました。
菅官房長官は「政府として辺野古移設というのは、もう知事から埋立承認を頂いているので」「辺野古移設については、淡々と進めていきたいと思っている」と述べました。