中川「楽園の海、案内は水中ビデオカメラマンの長田勇さんです。よろしくおねがいします。きょうは「ヤカビ島の洞窟探検」です。」
長田「夏本番を迎えて日差しが強まると、観に行きたくなるのが洞窟内の光のスポットライト。今日は、ケラマ諸島にあるヤカビ島のトンネルを紹介します。」
中川「洞窟の中にどんな光の芸術が待っているのでしょうかではVTR をご覧ください。慶良間諸島の海です。まるでゼリーのような色の海面から下を見下ろすと。」
長田「はい、ここが入り口です。水深3mの所にある岩の亀裂から入っていきます。大きな岩の間や、アーチになっている所を潜り抜けながらのダイビングとなります。」
中川「ほんとの探検のようでドキドキしてきました。」
長田「はい、最初に出迎えてくれたのは、リュウキュウハタンポ。洞窟の定番の魚です。」
中川「透明度が高いから水中とは思えない映像です!すごいですね。」
長田「ここからが、私の好きなメインストリートの始まりです。直線にして30m以上続く細い通路は、幻想的な光のスポットがいたるところにあります。」
中川「30mもあるんですね。」
長田「はい、アカマツカサも気持ちよさそうに群れてます。水深が浅いので、暗い所が苦手なダイバー以外は、比較的初心者でも潜れるポイントです。中川さん、暗い所は苦手ですか?」
中川「いえ、大丈夫です。むしろ好きです!」
長田「それはよかった!ダイバーには、大きな生き物が好きなダイバーや小さな生き物が好きなダイバー、魚には興味がなく地形を楽しむ地形派ダイバーなどががいます。このポイントはまさしく地形派ダイバー好みの場所なんです。」
中川「幅は1mでしょうか。狭い通路をさらに奥へ進んでいきますね。奥に見える光がレーザービームの様です。いや、レーザービームがこの自然の光を真似してるといったほうが正しいでしょうか。」
長田「そうですね。自然の洞窟に行くとテーマパークのアトラクションみたい!と言う声がよく聞こえてきますけどよく考えたら逆ですもんね。ところでこの辺はアカマツカサのたまり場です。常時30匹ほど、いつもいます。」
中川「光と洞窟と真っ赤な魚たちが芸術的ですね。」
長田「この魚たち光を浴びてきれいですが、実は明るい所が苦手の暗がりを好む魚なんです。」
中川「そうなんですね!様々な生態の生物がいるんですね。そして長田さんこの美しいこの光はやはり夏場が強いのでしょうか。」
長田「はい、撮影で美しい光を撮るために大切なのは夏場、そして太陽が真上に来た時が狙い目です。」
中川「たくさんの経験があってのことですね。とても幻想的です。こちらには変わった形の小さなエビが・・・」
長田「ゾウリエビの仲間のようです。体長5cmほどの小さなエビでした。小さかったので、子供かと思ったんですが、お腹にオレンジ色の卵を抱えていましたので、りっぱな大人なんですね。」
中川「わー長田さん!とっても美しいですねー。」
長田「光のスポットを堪能したあとはゆっくり出口へと向かいます。」
中川「ありがとうございました。以上、楽園の海でした。」