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11月の県知事選挙を巡りおととい仲井眞知事が3選に向けて、出馬することを表明しました。週末の動きをまとめました。

仲井眞知事「知事選挙に向かって頑張っていこうという決意を今日はしっかりと決意したところであります」

おととい、擁立を正式決定した自民党県連からの要請を受け出馬を表明した仲井眞知事。埋立を承認したことについてこれまでの「県外移設が早い」との表現から一転、辺野古が「最短の方法と信じている」と話すなど、推進の姿勢を明確にしました。

仲井眞知事「辺野古周辺の人々にはご苦労をかけますけどね。これは対応しながらも、早くこれは終わるというのはね、考え方、現実的な考え方だと僕は思ってますよ」

仲井眞知事は、来月7日に正式に出馬会見を開く予定です。

一方、野党側選考委員会も、おととい一貫して普天間の県内移設に反対の姿勢を示す、翁長雄志那覇市長の擁立を正式に決めました。

野党選考委員会新里米吉座長「今、辺野古を埋め立てを進めている、そのことを知事選で勝利することによって止めてほしい、流れを変えてほしい。これが県民の圧倒的声だと感じました」

翁長那覇市長「沖縄の政治を保革を乗り越えてみんなで力を合わせてやっていかなきゃならんという枠組み作りをこの数年やってきたので。これからそういった要請を受けた中でのものをしっかり受け止めて(出馬を)検討していきたいと思っています」

野党側は、来月11日に翁長市長に対し出馬を要請する予定です。また、元郵政担当大臣の下地幹夫さんも、25日に政党そうぞうの代表を辞任、知事選への出馬に意欲を示しています。

倉持アナウンサー「今回、仲井眞知事が自身の去就を明らかにしましたが、今後の課題は?」

野島記者「はい、何といっても、公明党の選挙協力がどれほど得られるかだと言えます。その公明党は、去年12月の埋立承認前に、知事に対して、埋め立てを承認しないよう求めました。県内移設に反対する姿勢も崩しておらず、今のところ知事選への対応も決めていません。公明党の票数は県内およそ9万票とも言われています。実際、自主投票となった1月の名護市長選挙では、主に革新系が推す稲嶺市長が勝利し、自公体制で臨んだ沖縄市長選挙では、与党が推す桑江市長が誕生した背景があります。翁長市長側も公明党へのアプローチを強めているとみられ自主投票を含めた公明党の考えが鍵を握っていると言えます。」

棚原アナウンサー「また今回、野党側がもともと保守である翁長さんを擁立するに至った背景は?」

野島記者「はい、翁長那覇市長は、自民党県連の幹事長まで務めた人物です。しかし野党側は、オスプレイの配備撤回や、普天間基地の県内移設断念を政府に訴えた『建白書』の実現に向けて先頭に立ってきた翁長さんの一貫した姿勢を評価しています。今回、翁長さん側と合意した基本姿勢についても、当初『新しい知事は埋立承認を撤回する』とした強い文言を、『埋め立て承認撤回を求める県民の声を尊重し、辺野古新基地は造らせません』との文言に修正するなど、翁長さん側の要求に歩み寄りを見せています。方法論にこだわらず、移設反対の意思を明確に打ち出すことで、現職との対立軸をはっきりさせ、勝てる候補者の擁立にこだわった格好と言えます。今後は、9月上旬とみられる翁長市長の出馬表明の時期が注目される一方、分裂する与党内や経済界における票の取り込み合いなどが加速するとみられます。」