沖縄各地を暴風域に巻き込んだ台風8号は各地に大きな被害をもたらしました。けが人が、多数出たほかその後の大雨で県内の中部と北部で土砂災害が相次いで発生しました。台風8号の激しい風にあおられてけがをした人は重軽傷合わせて30人以上にのぼっています。浦添市と沖縄市で男性2人がドアに手をはさみ指を切断する大けがをしました。
また、南城市でも40代の男性が強風にあおられて転倒し手首を骨折しました。さらに、台風の豪雨に続き9日朝からの雨で中部と北部を中心に土砂災害が10件以上起きていて名護市喜瀬で9日午前7時半ごろ国道58号沿いで発生した土砂崩れに軽トラックが巻き込まれ運転していた55歳の男性が腰を打つけがをしました。
恩納村山田では土砂崩れに巻き込まれ店舗が倒壊。浦添市仲間では9日午前10時半ごろ幅およそ2メートル高さおよそ10メートルにわたって土砂が崩れました。この土砂崩れによるけが人はいませんが付近の住民2世帯4人が避難をしたということです。
また各地の消防などによりますと半壊や一部損壊の家屋が14件、人が住んでいない建物やシャッターや車庫などの損壊や破損が6件などとなっています。県内各地で床上・床下浸水も相次ぎ名護市やうるま市、床上浸水が22件、恩納村や北谷町などで床下浸水も多数出ています。
男性は「もう今まで経験したことのないような感じでしたね」と話しました。また道路の冠水も各地で多数発生していてうるま市栄野比では天願川の氾濫によって水没した車から、女性1人が救助されました。
さらに、通勤時間帯の大雨と国道58号の冠水や沖縄自動車道の通行止めが重なって、県内各地で大渋滞が発生しました。諸見里明教育長は「登校は控えさせた方がよいという情報も考えまして、その時点(7時5分)で、臨時休校の指示を出しております。それを受け、全学校には一斉に緊急連絡用のメール等でその旨通知を出しておるんですけど」と話しています。
高校生は「(学校は?)休みですね。(登校してから)休みになって、今帰りたいって感じですね」と言いました。降りしきる雨の中、この時間、すでに学校に向かっていた児童生徒も多く、学校に着いてから休校を知った子どもたちも少なくなかったようです。