めざせ甲子園、11校目のきょうは久米島高校です。今年のチームは今までと一味違うようです!創立から68年を迎える、島唯一の高校、久米島高校。今、その野球部に、大きな変化が!
半嶺通男校長「いやぁもう信じられませんね、私4年目ですけど、3年前10人くらいでしたからね。」
久米島高校野球部、その部員数!45!!3〜4年前まで部員が10人程度だったチームがいまや、その4倍以上!活気あるチームへと変化を遂げていた!
又吉裕治朗主将「人数が増えた分、声も出て練習やっていて楽しいし野球を楽しめるようになりましたね。」
この部員数増大の背景には学校の地道な活動があった。園芸科の廃科問題など生徒数の減少に悩んできた久米島高校はカリキュラムの見直しや留学制度の導入、講演会の実施など魅力的な学校づくりに取り組んだ。
その結果、2013年度の進路決定率は97%で県内1位になるなど、着実に実績を出し始め少ない時で200人を切っていた生徒数も現在では230人まで増えた。それに伴い、野球部員も増加し、今では男子生徒の3人に1人が野球部だ。
嶺井政彦監督「学校全体が今上昇気流にあるんじゃないかと思っています。」
人数が増え、勢いづく久米島は戦力も充実!夏のエースナンバーを背負うのはピンチの場面で狙って三振を奪える安田望。安田は、2年前、夏ベスト8の快進撃を見せたチームの2枚看板の1人、安田巧の弟だ。
安田望投手「兄の(ベスト)8を超えられるようなチームだと自分では思っているので、4以上はいきたいと思います。」
打撃面では4番を打つ、キャプテン又吉裕次朗が快音を響かせる。又吉はその打撃はもちろん、それ以外の役割も期待されている。
又吉裕治朗主将「(チームのムードメーカーは誰ですか?)あっ僕ですかね僕ですね。」
人数もそろい、その一人ひとりがバラエティに富んだ力を持つ久米島野球部。その中には、目立たなくとも、しっかりと自分の力を発揮している選手もいる。3塁コーチャー・新里優斗。冷静な判断でチームに貢献する新里。しかし、その胸の内にはある複雑な思いがあった。
新里優斗選手「自分がもし怪我してなかったらどのくらい出来たのかなとは思いますし。」
3塁コーチャーの目の前のサードそこは新里のレギュラーポジションだった。しかし、新里は靭帯が緩く、膝を脱臼しやすいという持病があり、それが今年の春の大会直前に再発してしまったのだ。
新里優斗選手「くせになってしまって今回で3回目なので、チームにも迷惑かけるし、このままいても意味ないんじゃないかなと。」
いつ外れるかわからない膝を抱え、プレーするのが怖いという新里はケガの後、監督に野球部を辞める意思を伝えた。
嶺井政彦監督「目に涙をためて、もう悲壮感もあってですね。かなり強い決意で来たのかなと思ったんですけども。」
野球から離れる決心をした新里。しかし、それを許さなかったのが仲間たちの言葉だった。
又吉裕治朗主将「今までやってきた野球人生の分、もったいなくなるから一緒にあとちょっとだからもうちょっと頑張ろうといって、声かけました。」
安田望投手「最後の夏だし、一緒に頑張っていこうと。」
チームに戻ることを決めた新里は今、誇りを持ってこの3塁コーチャーを務めている!
新里優斗選手「出来ることも増えましたし、こうやってみんなで練習できてやってて良かったと思います。」
大きな変化を遂げ、上昇気流にのるチーム。部員45人、一人ひとりの思いが力となり、この夏、かつてない久米島の力を見せつける!
山城浩平捕手「チーム一丸となって自分のやるべきプレーをやって勝ちたいです。」
又吉裕治朗主将「先輩たちの超えられなかったベスト4という壁を破って、勢いで優勝を目指します。」
新里優斗選手「このメンバーで最後かもしれないので、出来れば長くやりたい。(野球は好きですか?)はい、大好きです(笑顔)」
行くぞ、甲子園!しまっていこ〜〜〜〜!
沖縄大会は今週土曜日開幕です!あすのめざせ甲子園は、離島勢が続きます、八重山商工です。