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こんにちは、スポーツです!きょうは、沖縄唯一のプロレス団体、琉球ドラゴンプロレスについてです。先月の一周年記念大会は大勢の観客で賑わいましたが、その成功の陰には団体のために地道な活動を続けるレスラーの思いがありました。

Q+スポーツ部 戦うマットの影で泣いたレスラー

沖縄プロレスの解散後、沖縄唯一のプロレス団体として旗揚げした琉球ドラゴンプロレス。満席で、立ち見が出るほど観客が詰めかけた先月の旗揚げ1周年記念大会。 そのエンディングセレモニー、リングサイドで、人目を憚らず号泣した選手がいました。

彼の名は「スーパー・マンタロウ」団体の旗揚げとともにプロレスラーとしてデビューしたスーパー・マンタロウはこの日も先輩レスラーの後を追いながら控えめに入場するなど、レスラーとしてはまだ少し心もとない印象の選手。

実際、試合でも滅多打ちにされることが多く勝率は1割以下。連敗街道を突っ走っています。それでも、その一生懸命で憎めないキャラクターに子ども達を中心にファンも多く、団体には欠かせない存在となっています。

女の子「(好きなプロレスラーは?)マンタロウさん。なんか…頑張ってた一生懸命」

Q+スポーツ部 戦うマットの影で泣いたレスラー

グルクンマスク「あいつの存在というのは彼が思っている以上に大きいと思いますのでこれからもまだまだ頑張ってほしいですね」

そのスーパー・マンタロウが、この大会の最後に号泣。そこには理由がありました。

スーパー・マンタロウ「(今まで)お客さんが手で数えられるくらいしか来ないということがありまして。沖縄に来て、1年間やってきて、この間旗揚げ1周年で僕が本当に今まで会ってきた人たちの顔がリング上から見えて、本当に嬉しくて」

これまで集客に苦しんできた琉球ドラゴンプロレス。自分たちの存在、そして何よりプロレスの魅力を知ってもらうため小学校や地元のお祭りなどにも出向き興業を行ってきました。特にスーパー・マンタロウはこれまでの興行はすべて参加。そして、他にもこんな活動を…。

Q+スポーツ部 戦うマットの影で泣いたレスラー

スーパー・マンタロウ「もし宜しければなんですけど、今回チラシのほうがお渡しできたので一口スポンサーという形でやっていまして、かならずパンフレットにお名前を載せることができまして一口でこういう形でやっていますのでもしよければ、よろしくお願いいたします。(チラシ渡す)」

それは、営業回り。大会のスポンサー集めのためレスラー自身が企業や店舗を回ったり、一人でも多くの人に見に来てもらおうと割引チケットを配布したりと地道な活動を行っているのです。

スーパー・マンタロウ「私ネーブル嘉手納でいつもプロレスをやっているもので、今度大きい大会、そこのスポーツドームでやるんですよ。」「琉球ドラゴンプロレスリングと申します。もしよかったらプロレス団体があるということをわかっていただければ。」「こんにちは、何歳?(5歳)、じゃあまだ幼稚園生かなあげる、もしよかったら。」

お得意さん回りのほか、もちろん飛び込み営業も。

Q+スポーツ部 戦うマットの影で泣いたレスラー

スーパー・マンタロウ「琉球ドラゴンプロレスリングという団体のものでして、今チラシやポスターをお願いして回っているんですけど、こちらにお願いとか大丈夫ですか?ありがとうございます、助かります」

マスクを脱いでしまうと誰だかわからなくなってしまうため営業はマスク姿で回りますが、正直夏は厳しい面も。

スーパー・マンタロウ「マスクが臭い!」

東京にあるプロレス団体の練習生からこの沖縄に飛び込んできたスーパー・マンタロウ。もし東京の大きな団体でデビューしていたら、この時間は、練習や休養にあてることができたかもしれない。それでもスーパー・マンタロウが琉球ドラゴンプロレスのために、ここまでするのには強い思いがありました。

スーパー・マンタロウ「沖縄でプロレスがメジャーなものになっていけば、きっとグルクンさんへの恩返しにもなりますし、僕を育ててくれた琉球ドラゴンプロレスへの恩返しにもなるし。僕がいて良い場所、存在していい場所を与えてくれたのが琉球ドラゴンプロレスであり、グルクンさんが作ってくれた場所であるので、そこに対する恩がすごく大きくて」

代表、グルクンマスクに招かれやってきたこの場所は彼にとって、特別な場所になっていました。

Q+スポーツ部 戦うマットの影で泣いたレスラー

スーパー・マンタロウ「何て言えばいいんですかね…僕の家だと思います。旗揚げ一周年を無事に迎えたのは嬉しいんですけど、もっともっとプロレスを広めて、沖縄でプロレスをメジャーにしたいと考えています」

決して強くはないかもしれない。それでも、彼のまっすぐなプロレスへの熱い思いはファンを魅了し、これからさらにプロレスの魅力を広めていきます。