秋の県知事選挙に向けた動きです。5月1日の夜、野党など6団体が会議を開き、翁長那覇市長と琉球大学の高良教授の2人を軸に候補者を選んでいく方針を確認しました。
会議では野党など6団体がそれぞれ1人から2人の名前を書いて投票。その結果、那覇市の翁長雄志市長と琉球大学法科大学院の高良鉄美教授が支持を集めました。
新里米吉座長は「このお2人がこれからの人選の軸になるのではないかと思っています」とインタビューに答えました。
候補として名前があがった翁長雄志那覇市長は「根っからの保守である私をこれまでのいろんな各種選挙そういう意味では立場が違う中で闘ってきたにもかかわらず50候補者の1人にあげたというのは一番私がビックリしているんです。」
一方、高良さんも、「野党から名前があがっただけでまだどうなるか分からない段階。コメントはできない」と話しています。
また、選考委員会では5月2日、連合沖縄と傘下の労働組合を招いての会合を開催。候補者を現時点で2人に絞ったことを説明した上で、候補者に求める基本姿勢などについて、意見交換したということです。
取材にあたっている野島記者です。
動きが本格化してきた知事選挙、今回の野党側の人選、その思惑はどんなものなのでしょうか
野島記者「はい、野党など6団体は、知事選の候補としては、辺野古移設反対を掲げる候補者を選ぶことで一致しています。今回名前が挙がった高良教授は、憲法学者として平和運動に積極的に関わってきました。一方、最有力の翁長那覇市長はかつて自民党県連の幹事長まで務め保守の顔でしたが、去年1月、41市町村長が建白書をもって安倍首相を訪ねた際には、要請団のリーダーも務め、革新系の人たちとも一緒に活動してきました。野党の選考会でその名前が上がった背景には、翁長市長ならば、保革の枠組みを超えて選挙を戦える。そんな期待が込められていると思います。」
翁長さんは、もともと保守でありながら革新からの支持を受けて出馬ということはあり得るのでしょうか?
野島記者「はい。このあたりが最も注目されるところなんですが、自民党県連が辺野古容認に転じた後、それに反発した県連所属の那覇市議や元県連幹部の動きもありますし、保守の一部を取り込んだ出馬の可能性は十分にあり得ます。こうした中、連休明けには仲井眞知事が政治資金パーティーを開く予定で、保守系も知事選を意識した動きを加速させています。」