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竹富町の中学校で、新学期が始まった7日町の教育委員会が採択した公民の教科書が生徒たちに配布されました。
7日は竹富町の8つの中学校で新3年生47人に町の教育委員会が独自に採択した東京書籍版の公民の教科書が配られました。
教科書を巡っては竹富町の教育委員会が八重山地区の他の2つの地域が選んだ保守色の強い教科書を拒否し、独自に別の教科書を採択したため、文部科学省から1本化するよう是正要求が出されています。
7日配った教科書は国からの無償給付の対象外とされているため県内外から集まった寄付金で購入され、配布されました。
下村文科大臣はきょうの会見で「要求を無視して、無償化措置法に基づいて採択していない教科書を配布したのは、法律を遵守すべき行政機関としてあるまじきことであり、大変遺憾に思います」と話していました。
竹富町教育委員会では、文科省からの是正要求に対して今週末までに方針を決める予定ですが県内各地から、文科省のやり方に反発が広がっています。
一方、那覇市では文科省の是正要求の撤回を求める集会が開かれました。平和運動センターの山城博治議長は、「竹富町に出されている是正要求を断固として許さない」と強く訴えました。
また、竹富町から集会に参加した仲村貞子さんは「自分たちが歩んできた戦争への道は子どもたちに絶対に歩ませない。真実を伝えることが私たちの願い」などと訴えました。
今後は3つの市民団体が連携して引き続き是正要求撤回に向けて取り組むことが確認されました。
是正要求撤回を求める声明文は、下村博文文科大臣あてに送られるということです。