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「栞の私記おりおり」。新人の中川アナウンサーが、沖縄で受け継がれている文化や今起きている物事に触れ、体感リポートしていきます!今日は、与那国馬に魅かれ、東京から沖縄に移住してきた女性に会ってきたようですよ。

栞の私記おりおり 与那国馬の魅力伝える

美和子さん「あれは気持ちいいからごろごろやっておりますが、馬はあーゆーのやるんです。リラックスしすぎてますけど。ははは。馬がいない生活はもうもはや考えられないっていう感じになっちゃいました。」

南城市にあるうみかぜホースファーム。ここで馬に優しい眼差しを送っているのは中川美和子さん。

東京出身の美和子さんがこのファームを開いたのは、旅行で与那国馬と出会ったのがきっかけでした。

美和子さん「中与那国自体が本当に私にとっては神秘的な島というか、そこに生きる生き物馬も含めて人間すべてが、神話のような世界だなっていうのがあってそれにまずひかれたのがあるかもしれないですね。」

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その神秘的な島で一目ぼれしたのが、与那国馬のトゥバル。

美和子さん「トゥバルは八重山のトゥバラーマ―っていう歌ご存じですか?「出会う」っていういみなので、出会いがあったかなっていう。13年付き合ってきた息子みたいな感じですけど。パートナーであり息子であり先生でありっていうか。」

美和子さんは現在、5頭の与那国馬を育てていて、毎週土曜日には、子供たちに触れ合う場としてこのファームを開放しています。

美和子さん「はい、本日のテーマは今年二回目、じゃん。えー午年二回目。馬にやさしく、そして厳しくそれが馬への愛です。ということです。」

毎回テーマを設け、蹄の磨き方から餌のやりかたまで丁寧に馬との接し方を教えます。これには美和子さんのある強い想いがありました。

美和子さん「この馬たちが希少でなんとかしないと絶滅してしまうっていうのも聞いて知っていたので、ちょっとお手伝いできないかなと思って。」

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昔、与那国馬は農耕馬として重宝されていましたが、農業の機械化により、飼育する人が少なくなってきました。在来種としてはもともと数が少なく、多い時でも210頭だった与那国馬は、2012年には130頭まで減少。与那国島に生息する数は、60頭まで減少しているといいます。

美和子さん「やっぱり守るっていうのまずはしっかり知ってもらわないといけないので、沖縄本島にもってきたのはそういう意味もあります。」

自分が感じた与那国馬の魅力を沢山の人に知ってもらいたい。美和子さんのこの思いが原動力になっています。ここで、私も少しでも馬に近づきたいと、美和子さんにコミュニケーションの取り方を教えてもらいました。

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美和子さん「こうやってトゥトゥトゥ、こんな感じで、この言葉そのものっていうよりかは、触り方だったりとかこのトゥトぅていう調子だったりとかでわりとコミュニケーションとれたり。栞本当だ、むくんですね。」

私も挑戦・・・

中川アナウンサー「トゥトゥトゥトゥトゥトゥ(足上げない)やっぱだめですね。」

まったく反応してくれませんでした。馬との信頼関係はそう簡単に築けるものではありません。美和子さんは、馬にただ触れ合って可愛いと思うだけでなく、心を通わせて馬と接してほしいと夢を語ってくれました。

美和子さん「沖縄にはこんな素晴らしい宝があるんですよってことをもっとみんなに知ってもらいたかったなっていうのがあって、後継者じゃないですけど私のあとを継いでくれる人を探したいなっていうのがありますね。」

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身近な生き物に感じてほしい。馬がそこにいるから頑張れると美和子さんは笑顔で話します。美和子さんは与那国馬の素直で温厚、また、普通の在来種よりも小柄だけれども一生懸命歩いている姿に魅了されたそうですよ。また今までのふれあい活動を通して、「馬と遊ぶ」という概念があまりない子どもたちが多くいることを知り、どんどん馬と触れ合ってほしいと話していました。今後はもっと保育園などに出向き、子どもたちの馬に対する考えを変えていきたいということです。