※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

普天間基地の辺野古移設問題を最大の争点に仲井眞知事の埋立承認判断を市民がどう受け止めるかが注目される今回の名護市長選挙。きのう告示され現職と新人の一騎打ちの舌戦が繰り広げられています。

シリーズ名護市長選1 現職と新人一騎打ち

末松氏「辺野古移設について一定の決着を見たものと思っている。今後政府において着実にこの事業を進めて頂くことを期待し、私どもも協力していくことをお誓い申し上げます」

末松さんの出陣式には、埋め立てを承認した仲井眞知事をはじめ、自民党の議員らが一堂に会し、辺野古移設の推進、そして基地受入の見返りとして得られる再編交付金を活用した街づくりを訴えました。

仲井真知事「久辺三区や、名護市民、北部の皆様には普天間代替施設の建設で、ご苦労をおかけしますが、是非ご理解とご協力をお願いします」

そして渦中の辺野古では、再編交付金の重要性を訴えました。

末松「この4年間で失われた再編交付金42億円。これはお互い久辺三区の下水道事業をやる予定でした。経済的に裏打ちなければ、まったく絵に描いた餅にしかなりません。」

また、告示の前の総決起大会には人気の高いこのひと、小泉進次郎政務官が姿を見せるなど、国や県との太いパイプを強調しました。

シリーズ名護市長選1 現職と新人一騎打ち

小泉「もう終止符を打ちましょうよ。停滞した市政から、新しい名護市を作るためのスタート皆さんとともに作っていこう。」

また、自民党本部の高市政調会長は、経済団体や建設業関係者らおよそ100人を集めた会合を開き振興策を強調したうえで「名護を宜しく」と末松さんの支持を訴えた他、党本部の役員らも続々と名護に入り、企業を回るなど組織力を前面に打ち出した戦いを展開しています。

一方、現職の稲嶺さんの出発式には、移設反対を共に訴えてきた市民や、議員らが結集。移設阻止のためにも絶対に負けられない選挙だと決意を新たにしました。

稲嶺「私たちの未来の名護市に負の遺産を残すのか。きっぱりノーを突きつけるのか。みんなで未来に大きな希望託しながら勝ち取りましょう。」

また新年には辺野古の浜辺に立ち、初日の出をみながら、必勝の決意を新たに。そして告示日のきのうもその辺野古に入り、改めて基地に頼らない街づくりを訴えました。

シリーズ名護市長選1 現職と新人一騎打ち

稲嶺「再編交付金でというのは本当に一時的なものでね、それでもって持続する活性化とか経済だとかやっぱりあり得ないですよと。」

またこんな力強い助っ人も。かりゆしホテルグループのCEO平良朝敬さんも稲嶺さんの支持を表明。「平和でなければ、観光業はなりたたない」訴えました。

平良朝敬CEO「(軍雇用員は)普天間とシュワブを単純に足して438人です。ホテルは1000ルームあると2000人の雇用を生み出します。軍雇用の22.8倍の雇用が生まれるということ」

また自民党県連の役員も歴任した元県議会議長の仲里利信さん。自民党県連の対応に反発し顧問を辞任。自前の街宣車で、名護や北部一帯で稲嶺支持を訴えています。

仲里利信「うちなーの将来決める大事な物。万が一負けたらウチナーンチュはお金あげれば、そうだと言うことでバカにされちゃう。事件事故怒っても抗議もやりにくい。」

シリーズ名護市長選1 現職と新人一騎打ち

組織選挙を展開する末松陣営とは対照的に、市民らがビラを配ったり、地道な選挙戦を展開している稲嶺陣営。草の根的選挙で当選を目指しています。

街の声

40代女性(反対派)「将来の子供たちのことを考えるとどんな理由であれ基地は認めることができないと思います」

子連れの男性(賛成派)「基地基地とまぁ言ってますけど、あまり頭には入れてないです。住みやすい生活しやすいいい街ということで他からも入ってくるような名護市にしてほしいと思いますね」

50代女性(反対派)「絶対基地は作ってほしくない。あの人は(知事は)承認してますよね、だから名護市どんななるのかな〜と思ってとても心配です」

20代女性(賛成派)「基地出来ることに対しては別に反対じゃないので、賛成派で〜(Qそれはどういった理由からですか?)過程もOKが出てて、なんかいいかな〜みたいな。基地出来ることに対して。」

辺野古移設や知事承認の是非を最大の争点とする名護市長選挙。今月19日に投開票されます。