沖縄の長寿陥落を受けてお伝えしている「危ない長寿の島」きょうは長寿の村から健康について考えます。長寿陥落と様々な場所で言われていますが、沖縄はもはや長寿県ではないのでしょうか?
こちらご覧ください。実は65歳以上の平均寿命は未だ全国1位だということをご存じでしょうか?一方で、65歳未満の死亡率は全国ワースト。つまり、沖縄の長寿陥落の原因は若年層にありということがわかります。高齢者の長寿の秘訣を研究し続け30年になる。琉球大学名誉教授の平良一彦先生。先生は長寿の秘訣をこちらの地域で研究してきました。
人口およそ3500人の大宜味村。そのうち、85歳以上のお年寄りは237人。100歳以上のお年寄りも12人と長寿の村です。20年前には「日本一長寿の村」を宣言しました。
お父さんおいくつですか?
大宜味のお年寄り・85歳のおじいちゃん「85歳」
よく食べますか?
「はいはいはい。とにかく豆腐だな」
長寿の秘訣はなんでしょうか?
80歳のおばあちゃん「何でも食べて自分たちで作った(野菜を)食べているから、特によく食べているのは魚ね」
この大宜味村の長寿の秘訣を県内各地で講演してる平良一彦先生。
平良先生「このおばあは私が研究を初めて最初に恋人になったおばあで110歳でしたね。朝起きる時間寝る時間毎日決まっていましたずっと同じことが何十年もやってきたわけですよ。」
食事や睡眠時間など規則的な生活習慣、そして、芭蕉布などの仕事や風習を守る責任。その一つ一つがすべて長寿に結びついていると話します。
平良先生講演「これも大宜味のおばあおじいたちから学びました「タジラシケーサー」こんな食べ方をしていた昔のおじいあばあたちは(野菜を)400グラムくらいとっていますからこれが素晴らしいのです。」
大宜味村の長寿の秘訣を39か条にした平良先生、長寿に習い、若い世代に生活の見直しを訴えています。
平良先生「平均寿命も延びが悪いと言われてきたみんな若年層が引っ張っているから伸びていかないわけです。そうこうしている間に高齢者も今の生活、ファーストフード(略)もだんだん増えてきましたよね。孫たちとひ孫たちと一緒にそういうことが命の長さ質を悪くする方向に向かっているのでは。」
若年層に警鐘を鳴らす一方で、平良先生は高齢者も現代社会の食生活の変化により、健康の危機が迫ると話します。そんな高齢者の健康を守ろうと、平良先生監修のもと18年前から高齢者へのお弁当の宅配を行なっている施設があります。
通常のメニューは500キロから550キロカロリー。塩分も3グラム以下に抑え、素材や出汁のうま味でおいしい食事が提供する工夫が行なわれています。
所長「薄口の中にも味を引き出す工夫があります慣れていくうちに召し上がれるようになる。沖縄はね特別食がどんどん増えてきているんじゃないか実感としてあるみんな食札が入ってきて糖尿食・腎食ですね。」
現在、名護と恩納村、そしてこの那覇の3カ所で。昼夜合わせて1000食を高齢者や若い人で病気療養中の人の元へ宅配しています。
金城さん宅「こんにちはー!金城さん!はいお弁当で」「ありがとうございますいつも」「今日は体調はどうですか?」
那覇市に住むの金城弘征さん85歳。7年前、奥さんが亡くなったことを機にこのサービスを利用し始めました。こちらのご夫婦は奥さんが体調を崩したのを機にお弁当を利用するようになりました。
ほかの利用者・おばあちゃん「とても助かります3年前から体が楽になりました栄養もあるし。」
おじいちゃん「だいぶ減りましたね(略)前はこうだったけど」
高齢者へのお弁当の宅配には安否確認の意味も込められているそうです。500キロカロリーのお弁当というと、最近ではタニタ食堂が500キロカロリーで注目されていましたが、実際、味はやや薄味くらいで添えてある野菜にしっかり出汁が含まれていたり、いろんな工夫でおいしく食べることができました。
食文化が発達している現代はカロリーが高くておいしいと思ってしまう食べものが身近にあふれていますからね。500キロカロリーでもおいしく食事ができたらストレスなく体調管理ができますね。
今回は、平良先生は若い人たちが長寿のみなさんの食生活やライフスタイルを見習いどう変えていくか。そして、地域で長寿のお年寄りを元気で守っていくことが大切だと話していました。この2つが、沖縄の長寿復活へのキーワードかもしれません。
以上、長寿の島でした。