※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
重い心臓病患者のために開発された持ち運び可能な補助人工心臓の手術がこのほど県内で初めて、琉球大学病院で実施されました。
手術を行ったのは、琉球大学医学部病院の國吉幸男教授らです。國吉教授らは2013年6月、重い心不全で心臓移植が必要な60代の男性患者に対し、これまで県内では実施できなかった持ち運び可能な補助人工心臓を取り付ける手術を成功させました。
心臓の移植手術は、東京や大阪など8つの病院でのみ可能ですが、ドナーが現れるのは全国でも年間およそ40〜50人ほどで重症患者がドナーを待つ間に死亡するケースも少なくありません。
補助人工心臓を取り付けることによって比較的長期にわたって移植手術を待つことが可能となりまた、これまでは人工心臓の機械も大きく入院を余儀なくされていましたが小型化された装置を体内に植え込むことで持ち運びも可能となり術後、体調が回復すれば外泊や退院もできるということです。
手術を受けた60代の男性は「沖縄にこういう風に、手術できる病院ができたってことが、とても嬉しいです」「買い物、母ちゃんと歩けるというのがとても幸せです」と話していました。
手術には、2011年から保険が適用されていて、國吉教授らは、今後、この手術を広め重い心臓病患者が、安心して移植を待てる環境を整えたいと話しています。