夏の高校野球沖縄大会、昨日から2回戦に突入し、優勝候補・第1シードの北山が登場。そこには、波乱の展開が待っていました。
第1シードとして夏の初戦に挑んだ北山。チームの夢を背負うエース・平良が満を持してマウンドへ。しかし、その立ち上がり。美里打線につかまり、先制を許す。それでも平良には負けられない理由があった。
平良拳太郎投手「このメンバーでないとここまで来られなかったと思う」
北山高校の3年生7人、そして神谷監督は今帰仁中学校からともに野球をしてきた。
平良拳太郎投手「地元の北山で野球を一緒にして、甲子園目指そうと言われたので、北山に入ることを決めました」
中学校から「甲子園」という夢を一緒に追いかけてきたメンバーとの負けられない最後の夏。2回以降は、気持ちの入った粘りのピッチング。
試合は美里のエース・諸見里の好投。さらに守備の好プレーも飛出し、どちらも譲らない展開に。1対1で延長戦へ。
夢の甲子園へ。何とか点を取りたい北山。
仲里正作主将「これだけ(平良が)がんばってるから、自分たちが早く楽にしてあげようと言っていたんですけど」
点を取れないなら、取られないように。エース・平良は投球数150を超え、体に疲れが出始める。
平良拳太郎投手「監督も代える気はないなと思ったし、自分も代わる気はなかったので。エースなんだから最後まで投げようというのはありました」
体力は限界、それでも甲子園を目指す仲間の中でエースとしてやってきた強い思いが平良を動かしていた。
しかし…延長14回のマウンド。気持ちで投げる平良、この日、183球目。
仲里正作主将「じゃあもう多分これが最後の、このメンバーでやるミーティングだけど、本当にお疲れさん。ありがとう」
父母会(3年仲里樹の母)仲里綾子さん「あんたたちのおかげで、私たちは素適な子ども達と素適な親たちと出会えて、素適な監督と出会えて、うちなんか親も本当に幸せでした」
神谷善隆監督「7名の3年生が中学校から、苦しい時も楽しい時も一緒に野球をやってくれて、監督は幸せでした」
勝ちました美里高校もエースの諸見里くんが174球の完投。エースの意地のぶつかり合いとなった試合でした。
夏の甲子園を目指す戦いは、スタンドでも繰り広げられました。糸満対那覇、熱い声援は選手も熱くします。
試合はその糸満が3回、クリーンナップ3番のキャプテン、上原全。
糸満・上原全主将「打席に入った時に、ブラスバンドとか、皆の声を聞いて自信を持って打席に入ることができたので」
糸満、2点を先制します!
追いかける那覇は5回に1点を返し、1点差で迎えた6回、3番野原、4番宮里が連続ヒットで逆転のチャンスをつかみます!逆転のチャンスをつかんだ那覇でしたが、スクイズ失敗のダブルプレー。最後まで、応援合戦で白熱した試合の勝負は、糸満が1点差で逃げ切りました。
第2シード沖縄尚学の夏の初戦、沖尚打線が爆発しました。沖尚4点リードして迎えた4回、3番名嘉の2ランなどでさらにリードを広げます。
守ってはエース比嘉健一朗がノーヒットノーランのピッチング!守りの沖尚ならではのプレーもあって、美来工科を下し、2回戦にコマを進めました。
沖尚・比嘉公也監督「一つ勝ったということで、少しは楽になったんじゃないかと思うので、残り5勝のために、とにかく勝利を積み重ねていきたいと思います」
その他、きのうは注目の興南が3回戦に進み、北中城、中部商業も初戦を突破しています。