めざせ甲子園も今週はシード4校が登場しますが、11校目は、興南高校。春夏甲子園連覇の伝説を追いかける後輩たちの中にはこの夏背番号のない“エース”の存在がありました。
私立興南高校。2010年、甲子園春夏連覇を達成。あの伝説から、今年3回目の夏がやってくる・・・しかし、今の3年生は、甲子園の土を一度も踏んだことがない。彼らが追いかける最大の夢だ。
下里駿介主将「(甲子園春夏)連覇したという過去があるので、その先輩達の歴史に負けないようにとは思っています。」
部員141人。一人一人が実践を想定して、無駄のない練習に汗を流す。雨の日も、雨靴を履いて練習。すべてが夏への準備だ。
練習の中でも決して隙を見せない。甲子園連覇の時代から変わらない緊張感。これが興南野球だ。練習中、何かミスがおきれば・・・。
我喜屋監督「どうするの、そういう時は!集まれ!すぐ!」
我喜屋優監督「やるべきことは、興南のグラウンド。そしてゲームという場所に放たれたら、自分達でできると。」
興南のグラウンドも、戦う球場も、そして甲子園でもやるべきことは一つ!ここで出来ないことが、勝負の場所でできるはずがない。
花城凪都投手「この夏の大会にかける思いは自分達は強くて」
興南、夏エース花城凪都!今年の競技力大会、立三段跳び個人で、県内ナンバーワンに輝く足腰の強靭さから繰り出す得意のスライダーに、カーブ、フォークなど、縦系の変化球が冴える。
花城とともに、興南のマウンドを守るのが有銘昭普(アキヒロ)。花城と並ぶ180cm台の上背から繰り出すストレートはチーム最速のMAX148キロ!大会屈指の剛腕投手だ!
一方、注目の興南打線、クリーンナップ3番は春の県大会でホームランも放った、キャプテンの下里駿介。
4番は競技力大会、個人打撃ナンバーワンで、高校通算HR13本の主砲仲宗根聖人(セイト)。
そして、5番は春ホームランも放ったエース花城凪都が打線でも活躍する。
春の県大会3試合で、チーム打率3割を誇る興南。この夏も、強力打線の出来がカギを握るが、そんな興南打線を陰で支える選手達がいた。
仲村雄乃介くん「メンバーには気持ちよく打ってもらいたいです。」
瀬長将くん「いつも緊張感を持ってやっています。」
3年生、仲村雄乃介くん、瀬長将くん。二人は、バッティング練習の相手になるピッチャーだ。
瀬長将くん「自分達3年生の中にも、メンバー争いで外れた人がたくさんいて、その中で、3年生全員で話し合って、自分達でできることをやろうということで、みんなそれぞれが行動していて、皆頑張っています」
興南の3年生部員は64人。このうち夏の登録メンバーに入ったのは16人しかいない。残り48人は、練習のサポートや、応援団など陰でチームを支える側に回っている。
下里駿介主将「瀬長にしても、仲村にしても、朝練から手伝ってくれて、普段のこういう練習でも、汗をかきながら自分達(レギュラー)のためにやってくれているので。」
朝練も含め、毎日100球以上投げ続ける。黙々と、ひたすらに。自分が投げることで、打者が成長することを信じて。
瀬長将くん「自分達が少しでもサポートできれば、いい結果にもなると思うので頑張っていきます」
チームの勝利を支える「背番号のないエース」がここにいた。
仲村雄乃介くん「投げ終わった後に皆から『ありがとう』とか言われた時はとても嬉しいです(Q:その一言が聞ければいいんだ?)はい!」
ひとりの力が、チームの力になる。興南伝説は、そんな小さな事から始まったのだ。もう一度!あの場所へ!この夏!興南野球の幕が開ける!
仲村雄乃介くん「最後は甲子園に行って終わりたいです。」
有銘昭普投手「悔いが残らない夏にしたいです。」
下里駿介主将「どこのチームよりも、甲子園に行くという気持ちは強いと思うのでしっかり頑張っていけると思います。」
寮長・崎浜秀くん「メンバーもメンバー外も心を一つにして、甲子園にもう一度いきたいです」
花城凪都投手「みんなで一致団結して、甲子園めざして頑張っていきます。」
「もう一度あの舞台へ!行くぞ甲子園!オ~~!」