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めざせ甲子園、8校目のきょうは美里高校。バックネット裏にはいつも選手たちの支えとなる1人の部員の存在がありました

新垣亮磨選手「きょうはお疲れさまでした。先生も言っていたがきょうは元気がなかった。あしたはもっと元気出して(大会まで)時間がないからしっかりやって行こう。」

美里高校野球部の部員として3年間練習を共にしてきた新垣亮磨(あらかきりょうま)くん。亮磨くんは、脳性まひのため生まれたころから手足が不自由です。

それでも父と2人の兄の影響で小学1年生のころから野球をはじめ、今では野球のとりこに。

池宮城広也遊撃手「亮摩が言った方が集中できる。」

名嘉真辰也二塁手「監督よりちょっと厳しいです。」

比嘉健汰捕手「周りが全部見えていて何でも指示してくれる。」

伊波雅司主将「(Q:監督が2人いる感じ?)そうです、そんな感じです、油断できないです。」

去年夏の県大会は一回戦敗退の美里。その悔しさをばねに新チームで出場した秋の大会はベスト8。そしてことし春の大会は秋の王者、宜野座を破る活躍。この夏さらなる飛躍が期待される。

伊波雅司主将「常に点検をしないといけないので守備、攻撃やっている時でも隙を見せたら負けるので。」

キャプテン伊波くんが日頃からチームに呼びかける事それは点検。ひとつひとつのプレーを大事にし、どんな事も基本を確認していく。亮磨くんも同じ気持ちだ。

新垣亮磨選手「自分ができる事は限られていて、日ごろも自分が助けるより助けられている事が多い。野球をやっている時は自分がちょっとでもみんなの役に立てればと思っている。」

3年間、毎日、選手1人1人を見続けてきた亮磨くん。するどいアドバイスで選手の意識も高まる。

新垣亮磨選手「バッティングよ。かえりすぎ打つ瞬間力がはいってる。」

伊波雅司主将「こういうのがたまにあるんですよ。ここに呼ばれてダメだしくらって反省する。見てくれてるんで素直に聞いとかないと。」

亮磨くんが支えるのはチームのメンバーだけではありません。

仲川和充監督「ぼくより詳しいです。」

4月から野球部の監督となった仲川監督をそばでサポートします。

仲川和充監督「ピッチャーの調子の良し悪しなんかも亮摩君の方が詳しいです。」

ことしの美里高校野球部はたての変化球を武器に、去年の秋エースナンバーを付けた

キャプテン伊波と、ことし春、エースナンバーを奪った諸見里の2人が競い合って投手陣を引っ張る。

伊波雅司主将「エースは1人では成り立たないライバルがいてこそ延びる。大切な存在です。」

新垣亮磨選手「諸見里は大分精神的に成長して、彼の持ち味はコントロールなんですけど、大分良くなっている。彼の持ち味は強気のピッチングなので、これが夏できればいい所までチームを道引いてくれる。」

一方打撃では去年の夏はけがで出場が出来なかった4番比嘉。春の大会ではホームラン2本打つなど好調をキープ。比嘉を軸に確実に1点を捕りに行く野球だ。

新垣亮磨選手「いろいろきびしい事も経験したけど、ここまでやってこれたのは周りがいるからやってこれた。野球があるから今の自分があると思う。みんなに感謝です。」

伊波雅司主将「悔いなく楽しくそれでも頂点を目指して、最後は亮磨を胴上げしようかな。」

「最後の夏、美里旋風ばちみかせー!」「感謝を忘れず一戦一戦がんばります」

めざせ甲子園! 選手を支えるひとりの部員~美里高校~