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めざせ甲子園きょうは6校目。去年秋は第1シード、春は第2シードの宮古高校です。

離島の高校ということもあって、対外試合などで島を出ることもおおい野球部、遠征費など一年の部費は、本島の野球部員に比べると倍以上もかかります。

今年の3年生は、親の負担を減らすために遠征費も抑え少ないチャンスに「一球入魂」の思いで夏を目指しています!

県立宮古高校。3年連続で東大合格者を出すなど文武両道を誇る学校は、今年創立85年の節目を迎えた。

下地佳貴主将「一球に集中!一球に集中!」

下地佳貴(よしき)主将の声がグラウンドに響く宮古野球部。「一球を大切に、一つのプレーを大切に」それは、宮古ナインが身に染みて感じている共通の思いだ。

宮古は去年8月、新チームになって挑む新人大会で、初優勝の栄冠に輝き、迎えた秋の県大会では第1シード、春の県大会では第2シードと飛ぶ鳥を落とす勢いだった。ところが、春の大会でまさかの1回戦負け。悔しい思いを味わった。

山里弘一投手「自分のせいで負けたので。」

エース、山里弘一(ひろかず)。春の1回戦、9回2アウトまで追い込むも、逆転サヨナラ負け、その責任を強く感じていた。

山里弘一投手「結局サヨナラ負けというのは、ピッチャーのせいじゃないですか。自分が打たれなければ、負けなかった試合なので、自分の力不足だと思います」

一球の怖さを知った春だった。

下地佳貴主将「春、一回戦負けということで、今は、夏に向かって一人一人意識高くできていると思います」

追い求める夢は一つ。

実力校、宮古、藤井監督の戦力評価はご覧の通り。チームの要は自慢の投手力だ!

春のエース山里弘一は180センチ近い体格からMAX142キロのストレートを軸に、高速スライダー、カーブ、カットボールと投げ分ける!

一方、2番手の久貝拓夢(たくむ)は、冬場のトレーニングで急速は山里を上回るMAX145キロをマーク!制球力の高い安定したピッチングから、自慢のスライダーとカーブを織り交ぜる。

藤井智監督「山里がエース、久貝がエースというのは、今の段階では白紙の状態ですので、どっちがエースでもおかしくはないと思っています。」

一方、評価が最も低い打撃力だが、1番バッター宮国汰都(タイト)はプロ注目の選手。

俊足、強打、強肩と、走攻守の3拍子がそろったバッターで春の3番から、この夏1番に戻し、チームの攻撃の要となる。

宮国汰都中堅手「お母さんと、おじいと、おばあに恩返しができれば、一番うれしいと思っているので、恩返しがしたいです。」

山里弘一投手「親の助けがあって(野球ができるので)親に感謝しながら一個一個大事にしているつもりです。」

宮古は、離島の野球部。対外試合の遠征などで島を出ることが多く部費は年間数十万円にもおよぶ。少しでも親の負担を抑えようと新チームになって遠征の数を減らした。しかし、それが逆にゲームへの集中力を高めたという。

藤井智監督「ゲームに飢えて飢えて、今やりたいんだ、今ゲームがしたいんだという時に遠征を入れるとすごく効果的で、課題や反省が見つかって、島に帰ってきて宮古島で課題を克服して、また、遠征に行く。」

毎日練習終わりには、マネージャーのおにぎりで力を養う。

マネージャー「愛情だけです。愛情しかない。(Q:このおにぎりを食べて夏はどんなふうに頑張って欲しい?)夏はもう、制覇ですね。」

「一球入魂の夏」「恩返しの夏」「悲願達成の夏」今年の夏は、強い南風が吹きあれる!

宮国汰都中堅手「一球一球、大事にプレーして上まで行って、優勝をとって甲子園に行きたいです。」

下地佳貴主将「(甲子園は)宮古島の悲願だと思うので。宮古島5万人の気持ちを背負って、一戦一戦戦って、夏に向けてやっていきたいと思います。」

藤井智監督「好きな野球を思う存分やらせてあげたいと思っています。南の島の宮古島から日本一の長い夏にしようということを合言葉にして。」

根間大輔「自分達は上も、ベスト4も、どん底も見てて、望むのはもう気持ちをぶつけるだけだと思います。」

山里弘一投手「一球一球に、魂を込めることじゃないですか。全部魂込めて投げます。最高の仲間と一番長い夏にしたいですね。」

「絶対優勝するぞ!お~!」

めざせ甲子園! 「宮古野球」で目指す夏~宮古高校~