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池宮城博美さん「お米って日本人には体を作る源なのでそういう仕事に出会えたことが幸せ。作っているときは本当に幸せ。」

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宜野湾市大山の閑静な住宅街にたたずむ一軒のお店、「めぇみち」。那覇市で開店してから数えるともうすぐ9年を迎えます。

「めぇみち」とは前の道。お米の道。そして、訪れたお客さんに前を向いて我が道を進んでほしいという気持ちも込められています。

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そのめぇみちでおむすびを作るのは、「池さん」こと、池宮城博美さん。「おむすび」をにぎる仕事をしようと思ったのは今から13年前のこと。

池宮城博美さん「ラジオで『自殺を思いとどまるおむすび』という話をしていてそのフレーズだけ耳に残っていて、半年後に体調を悪くしたときにフっと思い出して、そういえばそんなこと言ってたけど今そのおむすびを食べたら本当に元気になるのかなと。」

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そのおむすびとは。青森県にある森のイスキアという施設で佐藤初女さんが握るおむすび。40代に入り体調を崩した池さん。初女さんのおむすびを求めて青森に向かいました。

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池宮城博美さん「おばあちゃん、母に作ってもらったおむすびをフワーッと思い出して、そういう体験ができるようなおむすびをみなさんに提供したいと思ったんだと思います。」

その場で、初女さんに1日だけ弟子入りをした池さん。京都の丹波産の玄米にレンズ豆などを混ぜるのは池さんのオリジナルですが、お椀にごはんをよそってまな板に一度のせ両手いっぱいににぎり、両面からのりで包んだ丸い形は初女さんのおにぎりそのものです。

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池さんのおむすびは口コミで人気となり、今やめぇみちは様々なイベントにも引っ張りだこです。

池宮城博美さん「徹夜でやるんですけどねそれでも100個作るのが精一杯で。」

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この日も100個のおむすびは30分で完売しました。お店にも12時の開店からたくさんのお客さんが訪れます。

お客さんの女性「元気になります、とっても。」「気持ちを込めてにぎってくださっているんだなって思います。」

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池宮城博美さん「私がつくったこの素手で結んだおむすびをためらいもなく不安もなく口にしてくださる。そのときはすごく嬉しいし、幸せだなと思います。死ぬ直前までおむすびを作っていたい。」

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「おむすびをむすぶ」のが一生の仕事。池さんは今日もひとつひとつ思いを込めてむすびます。