今回は屋我地島で400年の伝統を受け継いで作られている塩を紹介します。
青山「こんにちは、すごいですね、この中。見えない」「そうですね、蒸気がいっぱいです」
カメラマンも撮影に一苦労!するほどのものすごい湯気!
沖縄の塩発祥の地とも言われている屋我地島。特大の鉄鍋に優しい炎を放つ薪釜、昔ながらの製法を取り入れ塩作りをしているのが2人の職人。
濱田亨さん「大変です。暑さとの闘いです」町田宗太郎さん「根気が大事です。毎日塩サウナに入っているのと一緒です」
町田さんは今年26歳、塩作りを始めてまだ2年です。試行錯誤していくうち、奥深い塩作りに携わり職人としてのめり込んでいきました。今では観光客や島の人々に塩作りの説明もこなします
見学者「すごいなと感じた。味はしょっぱいけど甘くて美味しかった」「鉄分なんですよね、まろやかで美味しかった」「沖縄の塩は茶色なんだなと思った」
屋我地島の塩の特徴がその色。見学者もビックリの淡い褐色の塩がこちら。
青山「今まさに塩作りが行われています。まずは、褐色の秘密に迫りたいと思います」
町田さん「この鉄鍋でゆっくり炊く事によって、海水の鉄イオンと鉄鍋の鉄イオンが化学変化を起こし、赤みがかった塩ができる」青山「あの赤みがかった褐色の秘密はこの鉄鍋にあるんですね」
海水をくみ上げ、通気性をよくしたビニールハウスで10日間ほど天日干しした後、鉄なべに移して薪の火力でゆっくりと2日間煮詰めます。
青山「すごい、今まで見たことない色ですね。塩の色そのまま。鉄イオンが反応して、だんだんこんな色が出てくる」
町田さん「火力を上げすぎた場合は白い塩に、ゆっくりと炊くと赤みがかった塩になります」
すべてを手作業で行い、この独特な色が表現されるのです。
青山「すごいキレイ。にがりが落ちても茶色のまんまですね。今日の塩のできあがりは?」町田さん「今日は上等ですね
かつては県内有数の塩の産地であった屋我地島。今でも島の海岸沿いには塩田の跡がいくつもあり、その面影を残しています。歴史ある製塩業は再び黒煙を上げ、若い世代にも引き継がれています。
町田さん「そうですね、ずっと作り続けます。色々試行錯誤しながら、屋我地島の塩を作っていこうと思う」
青山志穂の塩豆知識!みなさん瓶の中で塩がカチカチに固まってしまったことないですか?これは塩に含まれている成分のひとつ、ミネラルが水分を吸収しやすい性質を持っているからです。
これを防ぐポイントは(1)密封容器に入れる(2)乾燥材を容器に入れる(3)鍋の上など湯気の上では使わない。
特に(3)が重要で、湯気など水分に当たるとすぐに湿気ります。プロの料理人のように塩を指でつまんで入れると防げます。