いよいよ、新石垣空港の開港があすに迫りました。着々と準備が進む新石垣空港から中継です。
こちらが新空港ターミナルのロビーです。石垣の新たな旅は、この場所から始まります。きょうは、あすの開港に向けて、レストランや売店の最終確認が行われていました。
今週は、新空港開港に向けた様々な人の思いをお伝えしていますが、きょうは、新空港開港を心待ちにしてきた航空会社の方たちの思いをお伝えします。
新石垣空港の開港が、あすに迫りました。新空港の開港までの道のりは、航空会社にとっても長いものでした。
今月3日の新空港内覧会。一足早くピカピカの空港を見ようと、およそ5000人が来場しました。
おばあちゃん「素晴らしくて、どこかよその国に来ているみたいなんですね。」
男性「素晴らしい空港ですよ。世界に誇れますよな。」
男性「ちょっと遠い。街からね。」
女性「(旧石垣空港は)思い出の空港なので無くなるのは寂しいんですけど、また新しい空港から新しい石垣がスタートしたらいいかなと思っています」
全日空の大橋会長は、新空港開港に感慨深いものがあるといいます。
全日空 大橋会長「私石垣空港に最初に来たのが、1988年か、だったかな、ぜひこの今の石垣空港を延長するという、要請に参ったんですけどね。しかし、圧倒的にJALさんが強かった。その当時はなかなか石垣空港にも入れない、あの、ターミナルの中にカウンターが作れない。」
全日空は、1989年、石垣島に就航を果たし、便数も着実に伸ばしてきました。
全日空 大橋会長「石垣島というのは、石垣島の本体自体が非常にユニークなものを持ってますから、これはそういう面で活用して。石垣島は那覇からも飛ぶし、世界各国からも飛んでほしいと思ってるんですね。羽田ということがありますけど、やはり私は、石垣を中心にしてアジアに飛ばせるような、そういう空港にすればいいんじゃないかと思ってまして。」
そして、今月、全日空は500メートル延長され、2000メートルとなった滑走路を活用して、石垣空港に初めて中型機の定期便を就航させます。
全日空 大橋会長「今となってみると中型が飛んでもおかしくない、そういう需要と供給のあれになってるんです。だから中型機の良さというものをこれから取り入れていくというのは石垣なんかはぴったりじゃないかと私は思っています」
一度に270人の乗客と大量の貨物を運ぶことが出来る、中型機ボーイング767の東京直行便就航は今月31日からです。
一方、こちらは日本トランスオーシャン航空の石垣空港航務課。ここに、新しい職場で働くことを楽しみにしている人がいます。
無線「那覇周辺のエコーの状況どれぐらいで抜けそうか教えてください。」
西銘栄輝さん「はい了解。那覇付近のエコーですが、ゆっくり動きが南下しながら北東に動いてますね。抜けるのが11時過ぎぐらいになると思います。」
何やら難しそうな航空用語でやり取りするのは、西銘栄輝(にしめえいき)さん。パイロットに気象情報を伝えたり、乗客数や貨物量についてアドバイスなどを行う運航管理の仕事をしています。
パイロット「絶対欠かせないですね。僕らだけでは何もできないので。サポートがあって初めて飛行機が離陸して降りれる。非常に重要な仕事だと思います。」
本来、ジェット機を運用するには短い現空港の滑走路では、特に細心の注意が必要な仕事。長い滑走路になることで、業務も大きく変わると話します。
西銘栄輝さん「距離が短いと滑走路が短いと、その分積めないというのが出てきますので、性能が発揮できないというのが出てきますんで。2000Mだったら(飛行機の)性能を目いっぱい使ってできますのでだいぶほんと仕事的にも楽になります。」
さらに、新空港への特別な思いもありました。
西銘栄輝さん「もしかしたら早めに新空港できるかなと思いつつ、だんだん長引いて40年も過ぎましたからね(笑)。幸運というかそれにあわせて定年もできるというね。現空港と一緒にお別れできる(笑)。」
実は今月末で、定年退職を迎える西銘さん。この空港で、40年間飛行機の離発着を見守ってきました。同僚からはこんな声も。
同僚「空港には顔出して様子見にとかには来るんじゃないですか。やっぱり長年いるので、空港はとても大好きな人だと思うので。うん。」
今の空港とはまもなくお別れ。西銘さんの思いは新空港へと引き継がれます。
西銘栄輝さん「あとは後輩たちに頑張ってほしいですね。ぜひぜひ(皆さんに)利用してほしいですね。空港を。」
新空港の開港は、航空会社そしてそこで働く人にとっても大きな変化なんですね。そして、大きな期待も込められています。西銘さんは、あす新空港でも早朝からの勤務になっていて、那覇からの第一便の到着を待つということです。
きょうはまだ閑散としていますが、あすの今頃はおそらく出発する皆さんで賑やかになっていると思います。
きょうはこれから、空港の引っ越しの舞台裏に密着してきますので、あすのこの時間にお伝えします!