青山「石垣島に到着しました。そして、新しい匂いがします。ここは7日から開港する新石垣空港です。きょうはこの石垣から世界に飛び立つ石垣の塩を紹介します」
塩のこと教えマースきょうは空港も新しく生まれ変わる石垣島からです。自然に逆らわず島のゆっくりとした時間に乗せて作られる塩です。
「カルシウムが多い塩の選別をしています」青山「これ全部手作業でやるんですね」
「みなさんの口に入るものだから真心込めて、心を込めて」
工場長・安富真吾さん「作っているということは、自分たちはあまり意識していない、育てている。昔の人は言っていた『手塩にかけて育てる』本当に手に塩をかけています」
透き通った塩の結晶。40人のスタッフがまさに手塩にかけて作りだす「石垣の塩」です
工場長・安富さん「自分たちの石垣の塩を作る源となっている海水。目の前が海ですので、今から案内します。付いてきて下さい」
案内してくれたのは、工場長の安富真吾さん。草木が生い茂る場所を進んで行くと・・・。
工場長・安富さん「ここが僕たちの財産です。全てです石垣の塩の全てがここに詰まっています」
工場裏手に広がるのは八重山ブルーの海、名蔵湾。
工場長・安富さん「一番右手の山が於茂登岳といいます。雲がぶつかって雨が降って、川に養分が流れて、海で動物やサンゴが吸収して、太陽の熱で海水が蒸発し、雲になって雲がまた山にぶつかって、自然の循環が一目で見て分かる場所です」
島の方言で“稚魚が集まる場所”という意味を持つ名蔵湾は2005年に国際自然保護区(ラムサール条約)に指定されるなど、昔から地元の人たちに親しまれてきた海です。
「石垣の塩」はその自然に逆らわず、ゆっくり流れる時間の中で作られています
青山「あまり沸騰させないんですね」工場長・安富さん「そうですね、ゆっくり炊いています。だいたい3日間」
煮詰め上がった塩の結晶は夏場は一週間、冬場は一か月、天日干しにして出来上がります。
工場長・安富さん「毎日毎日こうやって揉みほぐして、美味しくなれと思いながら手でかき混ぜています。ここで手を抜くとバラつきが出る。見た目、触った感じ、音、落とした時にガラスがぶつかる様なシャリシャリシャリという音がしたら、そろそろ出来上がりが近い」
海の恵み、太陽の恵みを吸収した石垣の塩を使って新たな取り組みも始めました。工場横では日本では初めて、塩を使ったソルトスパにも取り組んでいます。作り方にこだわるのではなく、原料となる海との共存を大切にしています。
工場長・安富さん「サンゴは水温が変わったり環境が悪くなると白化する。さんごがいつもと変わらないということは海がいつもと変わらないという事を教えてくれる。サンゴがセンサーの役割をしてくれる。それが自分たちが守らないといけない最低限のことですので、お客様の口に入るものですから、安心安全は言葉だけでなく、みんなで守っていかないといけない」
そんな石垣の塩に合うのは、かぼちゃのマース蒸し。はちみつと塩を入れて10分蒸すだけ。やわらかい口当たりの石垣の塩が、かぼちゃの甘さを引きたててくれます