続いては、日本ハンドボールリーグ最終戦をむかえた琉球コラソンです。今シーズンの日本リーグは4位以上が進出するプレーオフ争いが大激戦!
先週までの順位がこちらです。4位のコラソンは7勝7敗1分け5位の大同特殊鋼は6勝7敗1分けなんですが、大同は2試合を残しているため、最終戦でコラソンが敗れるとこの順位が入れ替わる可能性がかなり高くなります。最終戦に勝ちプレーオフへ臨みをつなげたいコラソン強豪湧永製薬と対戦しました。
創部5年、これまで下位に低迷していた琉球コラソンが生まれ変わりました。その原動力は日本代表:東長浜秀作!
入団会見 東長浜選手「年齢的にも今一番いい時期だと思いますし、この時期に沖縄に貢献できたらという思いで入団を決意しました」
東長浜は今季得点ランキングトップに立ち、チームも持ち味、足を使ったディフェンスからの攻撃で昨シーズンの王者をやぶるなど、プレーオフ圏内の4位でリーグ前半戦を折り返します。
しかし11月、そんな東長浜が徹底マークを受けます。プレーオフ争いをする大同特殊鋼との一戦。前半8点リードでむかえた後半、この東長浜つぶしにチームはリズムをくずされ痛恨の敗退、リーグ6位に後退。東長浜をつぶせばコラソンは倒れる。そんなイメージが周囲に漂います。
しかし、彼らはあきらめなかった。大きなスポンサーを持たないコラソンは日中は別の仕事をする選手がほとんどですが、限られた練習時間の中で試行錯誤を繰り返しました。
そして、キャプテンの水野や村山など他の選手の得点力も上がり、その後の試合は、無敗の3連勝を果たしたコラソン。最終戦にプレーオフへの望みをつなげました。最終戦の相手は東長浜の古巣:リーグ3位そして12月には全日本総合で優勝した湧永製薬。
水野主将「今年は秀作がいないとだめじゃないかと言われたこともあったんですけど」「古巣に負けるのは彼も気持ちよくないと思うので、最後みんな気持ちよく終われるように勝ちたいと思います」
東長浜選手「僕が点とることが大事になるとおもうし、キーパーとの1対1の7Mスローもすべて沈めてぼくたちペースで試合を運べたらと思います。絶対に勝ちます」
試合当日、会場は行列。「コラソン!!コラソン!!!」会場はチーム過去最多動員の2285人。
最終戦試合直前円陣 東長浜選手「負けることは考えるな、勝つことだけ考えれ!」水野主将「勝ちましょう!コラソン!オー」
運命の最終戦、開始早々、東長浜が魅せます。相手のディフェンスの隙間を塗って先制点! 東長浜選手「普段はそこまでこだわってないんですけど、絶対に自分で取ろうって決めてました」ともにディフェンスに定評があるチームですがこの日流れをつかんだのはコラソンでした。
チームが苦手とするサイドシュートも多彩なパス回しで名嘉!ゴールキーパー石田もファインセーブが光ります。石田GK「自分が止めないと持ち味の速攻がでないというのがあったと思うので、そこを意識してとにかく1本でも、相手より1点でも多く勝つことをイメージして臨みました」
コラソン5点リードでむかえた後半、湧永が仕掛けてきます。東長浜を徹底マークする湧永11月の悪夢がよみがえります。しかし… コラソンの武器は東長浜だけではない!チーム一丸となって湧永を攻めます。
見守る東長浜の父でもある東長浜秀吉監督は… 東長浜監督「だいぶ控えメンバーが戦力になってきまして」「自信がついてきたんじゃないかなと思います、プレー自体に」「(東長浜選手は)勝ちに行くって気持ちが強いですから」「コラソンが足りなかった分を本人(東長浜選手)が補ってくれた」
コラソンは残り2分を切って、3点差まで追いつかれますが… タイムアウト「とられてもバックチェック、あと2分だよ、がんばれ」「秀作に合わせ、この一本…」ポスト内山が相手からファールを奪って7mスローを獲得
打つのは…東長浜!決める!!! そして、最後はゴールキーパー石田が再びファインセーブを決めて…「5,4,3,2,1」勝利に沸く会場!コラソン27対24湧永製薬。全日本総合優勝の湧永を相手に執念の勝利を見せたコラソンでした。
キャスター「河合さん、コラソンが勝ってプレーオフ争いがどうなったんでしょうか?」
河合記者「はい、試合後もロッカールームで大同の試合をチェックしていた選手たちなんですが、きのう行われた試合大同特殊鋼も勝利してしまったんですね。」「現時点で4位のコラソンですが、今週土曜日の試合大同が勝利すると勝率で並び、直接対決では1勝1敗ながらそのときの「得失点差」で順位が入れ替わってしまいます。大同が引き分けるか負ければコラソンがプレーオフ進出です。今週土曜日までみんなで祈りましょう!!!」
以上、ザ・スポーツでした。