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青山志穂の塩のこと教えマース。今日は宮古島からです。新年1回目にふさわしい塩、その名も「福塩」です。

広大なサンゴ礁に囲まれた宮古島。その恵みを受けて作られているのがこちらの「福塩」。近くにはマングローブもあり自然豊かな海が広がります。

サンゴ礁と海の森とも呼ばれるマングローブを抜けた海水からどんな塩が作られているんでしょうか?

福原さん「満潮時のカラカラになったリーフを洗ってくる海水がこっちに流れてくる。」

「福塩」の名前の由来にもなっている福原清雄(せいゆう)さん。今年で77歳。塩作りを始めたのはわずか7年前。

福原さん「70歳から今の塩作りを始めた。(青山:70から新しい事を始めるってすごいことですよ)これからも他に始めようと思っている。いつ死ぬか分からんから生きてるうちに・・・。」

好奇心旺盛な福原さんが作る「福塩」の特徴は、ひと月に1回しかない、満月の満潮時の海水をくみあげて作られている、貴重な塩なのです。

福原さん「年とったらあまりおもしろい事が無いからこんなもんで楽しんでおこうと思って。」

お寺の住職に頼まれて作ったという塩ですが、その名前と品質の良さは縁起物としても人気を集めています。

福原さん「よくがまんして家内が嫌になっているだろうけど、我慢してついてきている。」

福原さん「(Q.いつも一緒にやられているんですか?)1人ではキツイしね、2人でやっている。」

福原シズさん「コレおそばではなくて、スーパーなどどこにでもあるうどん。お口に合うか分からないけど、どうぞ。」

この日は塩を使ったシズさんお手製のお昼ご飯です。

青山「うーん、コクがあって美味しいスープ、すごい。これ福塩の塩麹を使っているんですか?」福原シズさん「塩麹とみそ、自分で作った物よ。」

福原さんの塩作りには随所にさまざまなアイディアが散りばめられています。例えばこちら、平釜を炊くときの薪の火を利用して濃縮海水を温める事で濃縮の速度を促進しています。

福原さんが改良に改良を重ねて作ったこのシステムは全て手作り。そして塩作りで最も重要な、5時間かかる煮詰め作業。薪入れも2人には重労働です。シズさんの負担が減ればと考えたのが、この「ローラー」です。

福原さん「僕がずっとそばに居れば大丈夫だけど、いない場合に大変だから先の方だけ持って行ってローラーに乗せて押せば・・・」

福原さん「一生懸命汗流して働く人だったらあんな事考えないよ。僕はなまけ者だから少しでも楽しようとあんな事考えた。」

ちょっと恥ずかしそうですが福原さんがシズさんに対する思いやりの詰まったアイディアです。

福原シズさん「学校も行ってないのにすごいがんばってアイディアもうまいし、安心してついていっています(福原さん嬉し泣き)

「福塩」のパッケージにはシズさんの旧姓「大浜」の「大」と、「福原」の「福」をとって「大福製塩」の文字が刻まれています。2人の「固い信頼」が詰まっています

福原さん「塩とは僕の人生最後の仕事だから僕の生きがいかな。」

そんな愛情たっぷりの福塩に合うオススメの塩レシピは「十五穀枚おにぎり」と「きゅうりの浅漬け」。