シリーズ2012衆院選「あすを選ぶ」。きょうは、沖縄2区の情勢をお伝えします。多くのアメリカ軍施設を抱える注目の選挙区です。
立候補しているのは届け出順に、日本維新の会・新人、金城利憲さん。自由民主党・新人、宮崎政久さん。社会民主党・前職、照屋寛徳さん。無所属・新人、永井獏さんの4人です。
照屋寛徳さん「ウチナーの未来はウチナーンチュが決める。ヤマトの政治家でも、ましてや役人でも官僚でもない」
沖縄2区は、宜野湾市や嘉手納町など、多くの米軍施設を抱える地域だけに、基地問題は避けて通れない選挙区でもあります。現在の区割りになって以降、過去3回の選挙では、弁護士出身で社民党の照屋寛徳さんが議席を守り続けてきました。
照屋寛徳さん「皆さんと一緒に、ウチナーのワジワジーを時の政権・政府に強く訴えていこうではありませんか」
宮崎政久さん「絶対に勝ちあがっていきます。皆さんの先頭になって豊かな沖縄をつくるんだ、みんなが幸せになれる沖縄をつくるんだ、現実をしっかり見据えて、明日の笑顔をしっかり作るんだ」
同じく弁護士で、前職の照屋さんに挑戦するのが自民党公認の宮崎政久さんです。
沖縄に移り住んで19年、弁護士としての経験と若さをアピールし、世代交代を訴えています。
宮崎政久さん「反対の声を挙げるだけでは何も解決しません。一歩も前に進みません。カントクはベンチへ、ミヤザキはマウンドへ、お願いします」
普天間基地の問題については、政府の中に国民会議を設置し、国民世論を背景に対米交渉を進めて、県外移設を実現すると訴えています。
両者の戦いは対照的です。照屋さんは実績を強調するとともに、普天間基地の県外・国外移設、オスプレイの配備反対、日米地位協定の全面改正など、社民党の政策を公民館などで小規模な演説会を繰り返して、地道に訴えています。
照屋寛徳さん「危険球を投げる、暴投するようなピッチャーはお断りしましょう」
照屋寛徳さん「手ごたえ十分です。特に今日から街頭でのポイント演説をたくさんやりましたけども、もう市民の支持、応援をビンビン受け止めている。必ず勝ちます」
一方、宮崎さんの陣営では、知名度不足を解消するため、積極的に街に出て、支持拡大を図っています。
公明党との選挙協力のもと、選挙区は「ミヤザキ」、比例は「こうめい」を合言葉に、票の上積みを狙っています。
宮崎政久さん「多くの皆さんに宮崎政久を見ていただけるように、知っていただけるように、話も聞いていただけるように多くの地域の皆さんの中に入っていくような努力を今後も続けていきたいと思っております」
金城利憲さん「政治屋はいらない、政治は県民の手に、公平な政治を、基地問題の解決は自立経済確立、自立経済の確立は地産地消、自立経済で基地を追い出しましょう」
長年、精肉業に従事してきた金城利憲さんは、今回、日本維新の会から立候補しました。普天間基地の即時閉鎖、辺野古への移設絶対反対を訴えていますが、準備不足の感は否めません。
永井獏さん「この普天間飛行場の早期閉鎖、具体的な閉鎖として今年度中ということを申し上げているわけです。来年の3月31日までにこの飛行場の閉鎖を約束してくださいと。アメリカ軍も日本・アジアの平和を守るためにここに駐屯しているわけでしょ。平和を愛する人々です。ここの司令官と話し合えば会話はできるはずです」
元琉球大学工学部教授の永井さんは3ヵ月後の普天間返還、風力発電の推進、尖閣諸島の県有化を訴え、独自の戦いを進めています。