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シリーズでお伝えしています。2012衆院選「あすを選ぶ」。3回目のきょうは乱立する政党についてです。生き残りをかけた各政党の主張と、それを識者はどうみているのかをお伝えします。

島袋純・琉球大学教授(政治学)「民主党の分裂。民主党は元いた方々が二手、三手ぐらいに分かれ、それぞれが候補者を立てるという状況。それに第3極といわれている方々ですね。それが登場したので非常に乱立のように見えるんですけども、政策よりも合従連衡で人の離散集合が中心になってみえるところが、ちょっと問題に見える」

今回の選挙には既成政党と新たな政党、あわせて12政党が候補者を立ていて、激しい選挙戦を展開しています。

民主党は離党した前職の選挙区3区と4区に候補者を立てています。新垣代表は政権政党という民主党政権が果たした役割を強調します。

新垣安弘・民主党県連代表「政権が変わっても、民主以外の政権になってもなかなか難しい問題だと思っています。ただひとつ民主党政権になって変わったのは、知事も自公の皆さんも、辺野古容認から県外、国外へと方針を変えました。これは民主党政権になって、民主等が県外、国外を言うことによって県民の世論が高まった」

国民新党は1区に前職を擁立。5期目を目指します。當間代表代行は連立政権の大臣を抱え、政界再編を見据えた選挙戦だと強調します。

當間盛夫代表代行「これまでは民主党と連立を組んでやってきたわけですが、間違いなく今度、民主党が政権をとるということはちょっと厳しい部分も出てくるだろうなというものからすると、今、第3極だといわれ方をするんですが、政界再編が出てくるだろう。その動きをしっかり乗っていきたいなと」

対する自民党は、1区から4区まですべてに候補者を出し、議席奪還を目指します。

翁長政俊・県連会長「それぞれ他の野党政党もいろいろな思いがあって、いろいろなアプローチをかけて、それぞれの衆議院選に取り組む姿勢があると思います。ただ、これまでの経緯からしてみても、公明党と私どもは選挙協力と政策協定をやってまいりましたので、ベースとしては基本は自公」

公明党は自民候補を推す代わりに、九州比例ブロックでは自民党が公明党に協力する体制をとっています。

金城勉・県本部幹事長「自民、公明の選挙協力をしっかり組み立てて、双方がしっかり勝利できるような取り組みをしていきたい」

社民党は2区の前職の当選に全力を注ぎます。第3極の流れについて新里県連委員長はこう話します。

新里米吉・県連委員長「第3極も、自民党も多数派、民主党も現政権、この皆さんは新自由主義。そういう人たちとは一線を画す」

共産党は1区と3区、4区に候補者を立てました。県委員会の前田副委員長は政党乱立にあっても、党の理念を訴えていくと話します。

前田政明・県委員会副委員長「日米同盟を強化して、日本を戦争できる国にしようとする動きなどがある中、日本共産党が党創立90周年を迎えて、国民の願いに応えていく」

そして新たな政党として組織された日本未来の党は、3区で民主党を離党した前職を擁立しました。

玉城満県議「玉城デニーが、脱民主でこれから沖縄のために未来の中でやっていくんだということを、しっかり私たちも県民に伝えないといけない」

日本維新の会は、全選挙区に候補者を立て、第3極としての独自性を出す選挙戦を展開しています。

また諸派の幸福実現党は3区に新人を立て、政策をアピールしています。

このほか2区には無所属新人が立候補。4区には民主を離党した前職が無所属で立候補しています。

これら既成政党に第3極といわれる政党が加わり、有権者はどの候補者を、どの政党を選ぶのかが注目されます。

琉球大学の島袋教授は、今回の選挙の争点と有権者が選ぶ基準をこう示しました。

島袋純教授「大きな争点は、原発の問題とTPPと消費税。消費税はすでに法案を通した政党と、反対した政党、選挙公約の中に消費税の増税を掲げている政党がありますので、これもひとつの基準ではないかなと思います。これはもう暮らしに直結するので、そういったものを基準に、自分の暮らしがどうなるのか、自分の暮らしの安全がどうなるのか、これを念頭に投票に臨むべきではないかなと思います」