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第三次嘉手納爆音訴訟の原告団らは30日、軍用機の夜間と早朝の飛行差止めと損害賠償を求め、アメリカ政府に対して裁判を起こしました。
原告団の市民は提訴前の集会に臨み「1機でも、それから基地の1つでも、何センチでも縮小したいという気持ち」「私たちは爆音を絶対なくすと、静かな夜を返せという運動をしていますけど、同時に心の中ではほとんどの原告の方が基地もなくせというような考え方が多いと思う」と話しました。
アメリカ政府に対して爆音訴訟の裁判を起こしたのは第3次嘉手納爆音訴訟の原告2万2千人のうち難聴や高血圧、不眠症など特に健康被害が大きい人たち144人です。
原告団の新川秀清団長は「県民の命を守る砦としての司法が、しっかりと米国を裁判所に引きずり出してもらうよう、私たちはこれからも一層の運動を展開しなければならない」と訴えました。
原告団は、軍用機の夜7時から朝7時までの飛行の差し止めや原告1人あたり150万円、総額2億1600万円に及ぶ損害賠償を求めました。
アメリカ政府への訴訟は第二次爆音訴訟中の2000年以来2度目で、当時は「外国の主権的行為には裁判権が及ばない」として訴えは却下されました。今回、原告団は2010年に施行された「外国政府は裁判権を免除されない」という法律をもとにアメリカ政府に対する訴えを起こしたものです。