石垣島出身のバンドというと全国的にも有名なBEGINがいますが、新たなスターがまたまた石垣島から生まれました。一度そのステージを見たら誰もがファンになってしまうという3人組バンド「きいやま商店」の魅力に迫りました。
今月3日。石垣島では島最大のイベント「石垣島祭り」が開かれました。
子ども「(Q.何が楽しみ?)きいやま商店、元気なところ、面白いところ。」
お父さん「ドゥマンギテは大好きですね。親近感がわきますね、方言だったり。」
おばちゃん「だいすき。親しみやすさ息子みたい。石垣島のスターです。」
軽快なダンスに方言をリズミカルに歌う3人。今、島で彼らを知らない人はいません。
長男りょーさ、二男マスト、そしていとこのだいちゃん。兄弟といとこからなるちょっと不思議なバンド「きいやま商店」。彼らの発祥の地はここ石垣市内にある「きいやま商店」。
ヨシおばあちゃん「いらっしゃいませどうぞ。3人のおばあちゃんです。(Q.おいくつですか?)数えで86歳昭和2年生ですから。」
そう、3人のおばあちゃんヨシさんが営む商店です。
孫の人気ぶりを一番喜んでいるのがこのヨシおばあちゃん。実は去年冷蔵庫が壊れたのを機に店を閉めようと考えていたヨシおばあちゃんですが、3人の人気で店にも全国からたくさんのファンが訪れるようになり、「宣伝部長」として店に立ち続けることを決めました。
ヨシおばあちゃん「ふあんがねあちこちからいらっしゃるんですよ。私会話大好きだから。これなんかのおかげで若返っている。アップはダメよ!あはははは。」
とっても明るくチャーミングなヨシおばあちゃん。そんなおばあちゃんが大好きで結成した「きいやま商店」。それぞれが別のバンドで活躍していた中、去年拠点を石垣島に戻し本格的に活動を始めました。
小さいころから土曜日はおばあちゃんの家に集合し、遊んでいたという3人。今はおばあちゃんの家で曲作りをしています。
きいやま商店「一番いいのは方言はすぐにじいちゃんばあちゃんに聞ける。ドゥマンギテもここでできました。」
ヨシおばあちゃん「苦労はしたけど今はあんたなんかのおかげで幸せ。」
笑顔の絶えないヨシおばあちゃんですが、沖縄戦当時、家族をマラリアでなくし自身もマラリアで苦しみました。そして20歳で嫁入り、豆腐をうったり農業をしたり必死で生きてきたといいます。そんなおばあちゃんへの思いを込めた歌があります。
おばあちゃん「なんで私の苦労がわかるのかなって思っているんです。長生きしないといけない。」
きいやま商店「(Q.おばあちゃんのためにもがんばれますね?)そのためにバンド組んだから。」
3人の活躍を喜ぶヨシおばあちゃんですが、今一つだけ気がかりなことがあるといいます。
ヨシおばあちゃん「今一番望むのは長男の長男が早くお嫁さんもらうこと。」
きいやま商店「長男りょーさの嫁ここまで募集しています~。電話番号は080-9×××・・・俺の番号だよ!」
人を喜ばせることが大好きな3人。それが子どもからお年寄りまで幅広いファンを持つ理由なのかもしれません。
きいやま商店「いったん上京して島のことがますます好きになって戻ってきているので、こういう思いを歌にして全国の皆さんに届けたい。目指すは一つなんですけどね。オブラートに包んでいうと『紅白歌合戦』包んでねーよ!!」
この夜も会場中を虜にした「きいやま商店」。おばあちゃんのために、そして島のために歌って踊って笑わせます!
ヨシおばあちゃん「前におったよすぐ前、最高だった!最高!何と言っていいか胸がいっぱい。」
おばあちゃんへの思いからここまでの活躍、本当に素敵ですね。子ども達の熱狂ぶりもすごかったです。実は、現在BEGINと共に「新石垣空港」のPRソングも作成中。年末年始もスケジュールいっぱいということで宣伝部長のおばあちゃんもますます忙しくなりそうですね。