青山志穂「北谷町宮城。この住宅街の真ん中で、沖縄の海水100%、エコな塩を作っている会社を紹介します」
これが「北谷の塩」です。沖縄の海水を100%使用した不純物の無い、真っ白な塩。品質の良さに加え、低価格で大量生産で生み出されています。その秘密は…。
工場を見渡してみても人影はなく、多くの機械が動いています。それを操縦しているのが塩職人の棚原さん。温度管理や海水の量など、製造工程などはすべてこちらのパネルで制御します。
棚原さん「機械の方で大まかな作業をしますので、人はメンテナンスに時間を大きく使えるのがメリット」
そしてこの工場にとって大切な施設がもう一つ。
塩作りに欠かせない濃縮海水は、濃縮工程を何度も繰り返してできる塩分濃度の高い海水。その工程には時間と労力が必要ですが、北谷の塩はこんな所と協力しています。
青山志穂「北谷の塩はこちらの装置で分離された濃縮海水を使うことでコスト削減につなげています」
工場の隣には県が運営している「海水淡水化センター」。ここでは非常時などに備えて、1日最大10万トンの海水から4万トンの飲料水を精製する事ができます。
県企業局・榮さん「この中心から真水が出てくる。こっちは自然海塩(北谷の塩)に行く5.8%に濃縮された海水が出る」
これまで真水を取り出し残った海水は海に戻していましたが、不純物のないこの海水を使用することで、工程の短縮と質の良い塩を製造することができます。
それだけではありません!地球にも優しいんです!それは…。
青山志穂「全然湯気が見えないです」棚原さん「蒸発缶から出る水蒸気は全てこの筒を通って…」
説明しよう!通常工場内には水蒸気が立ち込めているが、見ての通りここにはないのだっ!それは真空発生装置「バロメトリックコンデンサー」!蒸発缶から出る水蒸気をパイプによってこの装置に運び、井戸水を利用して一気に水に変えるのである!
棚原さん「水蒸気には塩が含まれているので塩害を防ぐ。ここは住宅地なので、水蒸気のでない仕組みにしている」
工場にも環境を配慮するということが求められている今、海水の成分を損なうことなく、エコな優しい塩作り。そこにはそれぞれの想いが込められています。
従業員「それはもう皆さんに使ってほしいそれだけです。とにかく美味しいですから、甘みがあってね」
棚原さん「環境に配慮した塩作り、エコに力を入れた塩作りに取り組んでいきたい」
そんな「北谷の塩」に合う塩レシピは話題の「塩麹」。うま味と甘みのある北谷の塩で作るとコクのある塩麹ができます。いろいろな料理に合う万能調味料です。