センバツへの重要な参考資料となる県高校野球秋季大会は週末の2回戦が終了しベスト16が出そろいました。土曜日に行われた美里対那覇商業、美里対那覇商との対戦そのスタンドには、選手たちの活躍を祈る1人の部員がいました。
新垣亮磨君「(野球が)大好きです」「物心ついたときから兄が野球をやっていたので、僕も野球になっちゃいました」
美里高校2年新垣亮磨くん。脳性まひのため生まれたころから手足が不自由です。それでも父と2人の兄の影響で野球のとりこになりました。
電話する新垣くん「もしもし、木村と、翼先輩…」マネージャーとしてオーダー交換で記載する選手たちのテーピングを確認。「もりしゅう入れた?OK、OK」1年生マネージャー又吉ひなりさんを支えます。
又吉さん「わからないことがあったら、どこがわからないって聞いてくれて」「亮磨先輩にいつも助けられてます」
しかしこの日チームにはある不安がありました。ミーティング「きょう監督不在ばよ」実は監督がインフルエンザのためベンチに入ることができなくなったのです。
伊波主将と新垣くん「きょうは監督いなくて大変だけど、こいつがいれば大丈夫ですよ」伊波主将と新垣くんの会話 「(登板は)5回から。おれ試合中に(肩)作ろうかな?作れるか、本当にお前」伊波主将「こいつビシバシいうじゃないですか、だからいないと、いなくてはならない」伊波主将「あいつがいなかったら美里じゃない、なんかもってます」
監督不在のピンチをチームはどう乗り切るのか!?1回満塁のチャンスをダブルプレーでつぶした美里。
亮磨くん「(ホームを狙った)木村、木村、OKよ」選手たちを励まします。そして2回、主将の伊波がしっかりフォアボールを選ぶと、ランナー2塁1塁の場面で8番呉屋がタイムリー、伊波が先制のホームベースを踏みます。
亮磨くん「(伊波)雅司、OK。(ガッツポーズ)」この回、打線がつながり4点をうばった美里。「日頃やっていることが出ていて、みんな頑張っているんだなって改めて考えるところもあって、すごい選手たちだなって思いました」
そして5回には、夏はけがで出場できなかった4番バッター比嘉が大会4号のソロホームラン!打線が奮起した美里、10対0、5回コールドで勝利しました。
亮磨くん「できる限り選手をサポートしてベストな状態で試合をさせてあげれば勝てると思うので信じて頑張りたいと思います」
伊波主将「(亮磨くんが)打席に入る前に一言一言言ってくれるので」「チーム一丸となって九州大会も制して甲子園目指したいです」
また、2回戦から登場の大会第2シード沖縄尚学は準優勝に終わった夏のくやしさを知る比嘉健一朗が先発8回まで普天間打線を5安打無失点におさえるます。一方の打線も14安打の猛攻、6対0で順当にベスト16進出です。