尖閣諸島の購入を目指している東京都は、2日魚釣島などの周辺で現地調査を実施しました。
調査団が「意義深い調査だった」と成果を強調する一方、石垣市民から、新たな緊張を生むのではという不安の声も一部聞かれました。
9月1日、夜遅くに石垣港を出港した調査船は2日の早朝に魚釣島の周辺海域に到着し洋上から調査を行いました。調査団は、自然環境や海洋の専門家や不動産鑑定士、都庁の職員らで魚釣島や南小島・北小島の沿岸調査のほか島の購入価格の算定や漁師が避難できる港の設置場所などを検討するための情報をおよそ半日かけて集めていました。
調査を終えて2日夜、石垣港に戻ってきたメンバーは、現地調査の成果を強調しました。山田吉彦東京専門委員は「今回の調査というのが非常に意義深い、なくてはならない」「東京都の石原知事の判断で調査ができたということは、この国全体にとって大きな一歩だったと思います」と話します。
また今回の調査について支持している石垣市の中山市長は、「石垣市の行政区域である尖閣諸島はね、当然、日本の領土ですからその領土をしっかり国が守るということ、色々な騒ぎがあるからねぇ、穏便にということで棚上げるするとようなことにしてはいけないと思っています。」と話しました。
島の漁業関係者が調査を歓迎する一方、不安の声も聞かれました。漁師は「ほとんどの人が支持するんじゃないかぁ。政府に任していたら物事が前に進まないから。調査船とか監視船が中国から出てきているでしょ、先手を打って、施設を作ったほうがいいと思うよ」と話し、市民の女性は(衝突など)そういうことがないことを祈っていますが、私達にはどうすることもできないというか」別の男性は「市民としてはもちろん不安ですよね。石垣市民だけなく、日本全体の問題としてちゃんと考えて、毅然とした態度で守っていくというようなところが大事じゃないかと」と話します。