多くの激闘を制し、ついに甲子園切符をつかんだ浦添商業。そこは、幼い頃2人で必ず行くと誓った夢舞台でした。
浦商エース宮里泰悠くんと最速151キロを誇る照屋光くんは小学校から同じチームでプレーする幼馴染。
照屋光投手「泰悠とは本当に小さいときから野球が好きで一緒にやっていて、やっぱり最終的な目標である甲子園を一緒に狙えるというのは貴重」
宮良監督「きょうの先発ね、悩んだけど、悔いのないように行くから、先発は光」
先発は光くん。
宮良監督「泰悠は外野にあげるけど、いつでも投げられるように。迷ったら自分の自信のある球を放る。自分が打たれても3年間悔いがないっていうボールを投げていく、それでいいよ」
照屋光投手「きのうの夜から準備していて、心の準備はできていたので驚くことはないです、全力で思い切り投げていきたいです」
宮里泰悠投手「想像以上。最後までこうやって2人でできると思っていなかったので、本当にうれしい気持ちで、楽しんでいこうと思ってます」
そうしてむかえた決戦の舞台。1回、いきなり光くんが捕まります。1アウトランナー1塁、打席には沖尚注目のバッター・上間祐輔。沖尚主砲の2ランホームラン。沖尚に傾きかけた流れー。
その裏、この男が引き戻します。幼馴染の窮地をバットで救った泰悠くん。後続も続きます。4番・呉屋が右中間を越える2ベースヒット、そして5番光くんは…。取られた点は自分のバットで取り返す。浦商同点に追いつきます。
しかし、2回も制球に苦しむ光くん。5つの四死球でこの回も2点を奪われると、ライトの泰悠くんから声が掛かります。「腕を振れ」
立ち直りを見せた光くんは3回,4回、沖尚に追加点を許しません。
そうして点の取り合いとなった試合は6回に浦商が同点においつき、8回にクライマックスをむかえます。
浦商1アウト3塁2塁の場面で、沖尚は満塁策。むかえるバッターは8番・2年生の喜瀬。
この日初めて沖尚からリードを奪うと、キャプテン内間もスクイズを決め、この回3点を奪います。
夢舞台まであと1イニング。5回からマウンドに立つ泰悠くんに託されます。
宮里泰悠投手「『1人1人集中して気をぬかないように投げれよって』。いつもちゃらんぽらんなことしか言わないので、真面目なことを言ったんで心にきました」
光くんの思いも胸に…。そしてついに2人の夢が叶う瞬間。
照屋光投手「中学校から高校に上がるとき、一緒に浦商で甲子園行こうって夢を語っていたんですけど、それが現実となりとってもうれしく思っています」
宮良監督「やりました!本当にこの一言で胸がいっぱいです」
宮里泰悠投手「ここまでこれたのは父母会の応援やメンバーから外れてしまった3年生、1,2年生の応援があってここまで来れたと思ってます」
照屋光投手「甲子園でも全力でプレーして、見ている人に元気を与えられるようにやっていきたいので応援よろしくお願いします」
切磋琢磨しつかんだ2人の夢の続きは聖地・甲子園へ…。