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おととし4月、アフガニスタンで着陸しようとしたアメリカ空軍のオスプレイが墜落し、4人が死亡する事故が起きました。この事故の調査責任者を務めた、ドン・ハーベル元准将です。現在は退役し、民間航空会社で機長をしています。

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ハーベルさん「ほかの7人の専門家とチームを組み、およそ半年をかけて調査を行いました」

当初から、パイロットの操縦ミスと報道されていたこともあり、ハーベルさんもその証拠を見つけようと思っていたといいます。

ハーベルさん「ところが、そんな証拠は見つかりませんでした。私の調査でわかったことは、パイロットは素晴らしい操縦をしていたということです」

ハーベルさんは、他の飛行機から撮影されていた事故直前のVTR映像と地面に残された接触痕から、当時のプロペラの回転数をはじき出しました。

ハーベルさん「エンジンの回転数はおよそ80%でした。オスプレイは両方のエンジンに問題が生じない限り、80%の出力で飛ぶということはありません」

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さらに、VTRには急降下する機体のエンジンから白い水蒸気のようなものが吹き出ているのが映っていました。

ハーベルさん「最終的にこの蒸気のようなものが、熱を持ったものなのか、冷たい燃料なのか特定することはできませんでしたが、この事実は何かエンジンに問題があると確信を持たせるものでした」

ハーベルさんは視界不良、副操縦士の経験不足、そしてエンジンの出力不足など、10項目の要因を指摘する報告書を提出しましたが、最終報告書にはこんなページが付け加えられていました。

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『エンジンの不具合が重要な要因とはいえない』

ハーベルさん「空軍上層部はこの結論に納得しませんでした。彼らは操縦ミスと思っていたので、エンジンに関する部分はあえて強調しなかったのです」

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エンジンが故障した場合に安全に不時着するための「オートローテーション」機能。日本政府は「機能はあると説明を受けた」としていますが…。

ハーベルさん「私の知る限り、オスプレイはオートローテーションはできません。もしヘリモードで両方のエンジンが止まれば、プロペラを動かすものがなくなりますから、完全に揚力を失います」

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今年起きた2件の事故も「機体に問題はない」。そして、オートローテーションをめぐる矛盾する説明。機体や事故に関する説明が不十分なまま、今、12機が日本に向かっています。