いよいよ今週土曜日に夏の甲子園をめざし開幕する第94回全国高校野球選手権沖縄大会。今年注目の出場チーム紹介もきょうが11校目、大会注目スラッガーがいる浦添工業です。
県春季大会で12年ぶりのベスト4に入った浦添工業。春の大会6試合で59安打30得点と、優勝した沖縄尚学に次ぐ2番目の高い得点能力を見せ付けた。
「打の浦添工業」その中心にいるのがこの男!不動の4番・手登根祥!春の大会の第1号ホームランを含む、高校通算ホームランは何と43本!この夏、大会屈指のスラッガーで、ドラフト注目の選手。
高校生離れしたパワーを見せ付けるのはこの素振り。181センチ、87キロ。屈強な体格の手登根が持つバットの重さは7キロ。公式の金属バットのおよそ7倍だ。これを毎日50回~100回振り込んでいる。
手登根祥三塁手「確実性を求めて、春から夏に向けてスイングしてきました。どれだけ集中して打てるかだと思います」
破壊力重視のチームの戦力分析では、機動力は3点、打撃力は4点としている。
一方、4点と高い評価をつけた投手力では、不動のエース久手堅一樹が夏のマウンドを守る。春の大会では2回戦、第1シードの糸満を相手に完封ピッチングを演じた。ここに2年生で、変則投球の宮城黎が2番手で加わる。
浦添工業には、那覇、西原など県内各地から通う選手がいる。中には、離島出身の選手も…。知念幹くん。キャッチャーでクリーンナップを任される知念くんはチームの誰もが認める努力家。
手登根三塁手「こいつ只者じゃないな。精神的に“凄いな~”と思いました。(僕の)目標です」
主砲も一目置くそのわけは…。
知念くんは伊江島出身。学校の近くのアパートで一人で暮らしている。もちろん洗濯も食事も全て自分でやる。
知念幹捕手「(売られている)弁当は一回も買ったことがないです。(自分で全部作っているの?)はい。(一人暮らしはどうですか?)大変です。(家に)帰ってまずご飯を作るのと洗濯するのが大変です」
この日は、伊江島から久しぶりにお父さんがやってきた。
父「最後の夏ですので、少しでも応援できればと思って(笑)きょう来たんです」
一人で生活する息子を思う父。他の本島の高校生よりも苦労は多い。知念君が一番辛いのは朝起きることだという。
父「島はみんなそうですので。中学校を卒業したらもう。一戦一戦気負わずに、頑張ってくれたらそれでいいです。最後までがむしゃらに」
マネージャー・宮城美沙紀さん「練習にも力をつけてもらいたいので」
3年生でただ一人のマネージャー宮城美沙紀さん。毎日60個以上のおにぎりを握る。
宮城さん「美味しいって言ってくれたら嬉しいです」
浦添工業チームのモットーは「一球一心」。
粟国慎司主将「自分達は“1”のつく数字を大事にするってチームで決めていて、初回とか、1球目とかに集中してやるようにしています」
一球一心!浦添工業、情熱爆発の夏が幕を開ける!
手登根三塁手「高校野球最後の大会ということなんですけど、その辺は意識せずに、最初の一試合目から一戦一戦、1のつく数字を大切にして、1回から全力でぶつかっていくだけです」
知念捕手「チーム全員と一日でも長く、めざすところは全部の高校と一緒なので、そこをめざして頑張りたいです」
島袋琢磨遊撃手「この夏で最後なので、しっかり甲子園めざして頑張っていきたいと思います」
粟国慎司主将「甲子園に行くぞと言っているだけでは行けない場所。自分たちが勝ち取るものだと思う」
『行くぞ甲子園!オ~~!』