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日米両政府が25日、同時に発表する予定だったアメリカ軍再編計画の見直しに関する共同文書。嘉手納基地より南の施設の返還の枠組みについて、その方向性が出される予定でしたが、アメリカ議会の有力議員からの反発で延期されました。
日米両政府はアメリカ軍再編計画の見直しに伴い、キャンプ瑞慶覧や牧港補給地区など、嘉手納基地より南の5つの施設について「早急に返還する」「海兵隊の移転後に返還する」「施設の機能を県内施設に移転後に返還する」の3つの段階に分け、部分的に返還していく枠組みを共同文書として25日発表する予定でした。
藤村官房長官は「引き続き、特に米側において関係者との最終調整がさらに必要である。予定では25日に発表するということでありましたがこれが延びる」と説明します。
しかしこれに、アメリカ上院議員・軍事委員長のレビン議員らが「詰めが不十分」として反発。「議会の支持なく、最終案にはなり得ない」とした抗議声明を発表し、日米両政府は発表を見合わせました。
抗議声明では「新たな合意にはしっかりとしたコスト計算が欠落している」と指摘していて、抗議声明を出したレビン議員やウェッブ議員は、以前から辺野古移設は「非現実的」だとして嘉手納統合案を主張しています。
嘉手納町の当山町長は「今回の発表の延期がもし嘉手納統合案と関連があるとすれば、大きな問題でありまして、極めて遺憾。無理なものは無理。ですからいい加減あきらめてほしい」と話しました。
日米関係筋によりますと、アメリカ側が文書を再調整するというということです。藤村官房長官は「公表できるよう総理の訪米前で調整したい」と話していますが、いつ発表になるのか、今のところ日程はわかっていません。