北朝鮮が「人工衛星」と称する長距離弾道ミサイルの発射予告期間に入ったきょう、県内各地で警戒態勢が敷かれましたが、発射はあす以降に持ち越されました。
船越カメラマン「南城市知念の知念分屯基地です。北朝鮮が発射を予告した7時を回ったところです。こちらに配備されたPAC3はすでに態勢を整えていて、発射台は空に向けられています」
北朝鮮は、12日から16日にかけての午前7時から正午の間に、人工衛星と称する事実上のミサイルを、北西部の東倉里(とんちゃんり)にある発射場から南に向けて発射するとしていて、発射されると県内上空を通過する可能性があります。
野田総理「最後まで自制を求めていきたいと思いますが、万が一には、万全の態勢で備えたいと思います」
田中防衛大臣「準備はできましたけれども、やはり不測の事態があってはいけない。私を筆頭に防衛省として、万全を期したいと思っています」
初日のきょう、県庁は朝から慌しい雰囲気に包まれました。防災危機管理課では、けさ早くから職員が出勤。待機する陸上自衛隊員や航空自衛隊員も、発射された場合の対応について、打ち合わせをする姿が見られました。
防災危機管理課には大勢の報道陣が詰めかけ、固唾を呑んで、ミサイル発射を知らせるJアラートを見つめます。
県警も警戒態勢に。うるま市にある県警の機動隊も不測の事態に備えようと集められ、ミサイル発射の予告期間に入ったことが伝えられました。
崎原機動隊長「不測の事態が発生した場合、現場に早期に臨場しまして、被害者の救出・救助、住民の避難誘導、交通規制等、被害を最小限に食いとどめるという重要な任務があります」
隊員たちは車両に積んでいるロープや機材などを点検し、万が一の事態に備えていました。
県警では「ミサイルの一部が県内に落下した場合、火災や有毒燃料の拡散などが想定されるがしっかり対応していきたい」としています。
宮古島市に配備されているPAC3の周囲では、時折、銃を持った隊員が見回るなど、物々しい様子が見られました。
市役所では「発射」に備え、職員が早朝から登庁。警戒を強めました。宮古島市では「発射」の一報が入った場合は、防災無線などで市民に連絡し、屋内への避難を呼びかける予定です。
山城記者「午前7時、北朝鮮が予告する発射時刻となりました。まだ、登校する児童は少なく街も静かです」
石垣市内の小中学校の児童・生徒らは普段どおり登校。石垣市役所では、防災服に着替えた中山市長が市民に冷静な対応を呼びかけました。
中山市長「私たちがしっかり対応させていただきますので、普段の生活をしていただければと思います。万が一の時にはしっかり情報提供しますので」
KBC・諫山記者「予告時間の12時を過ぎました。PAC3の砲台は朝から空を向いていますが、砲台が向きを変えるなど、目立った動きはありませんでした」
中山市長「このまま中止してくれればいいんですけど。明日以降も予告期間中は緊張感をもって、市民の安全を第一に冷静に対応していきたいと思います」
石垣市民「緊張はしてるし、危ないとは思いますがね。普段の生活とそんな変わらない。でも、気をつけたほうがいいですね」「無事に何事もないことを祈るしかないですね」
県内各地で対応に追われたきょう、ミサイルは発射されませんでしたが、あすの朝7時には再び予告期間に突入し、県民は緊張を強いられることになります。