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Qリポートは障害者の進路や就職についてです。今月特別支援学校を卒業したの生徒たち。彼らを待ち受ける社会にはどんな可能性が広がっているのでしょうか。

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答辞仲程亜未さん「私たち34期生は1人1人進む道は違いますがそれぞれの場所でそれぞれの花をきれいに咲かせます」

将来への夢や希望を抱き卒業の日を迎えた特別支援学校の生徒たち。仲間との別れに人一倍涙していた浦崎洋之くんも、花道では後輩達に見送られ晴れ晴れとした表情を見せていました。

しかし母の思いは…

母:清美さん「ホッとしたような、心配のような…」

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学校を卒業したわが子を社会はどう受けとめるのか、不安な気持ちは他の保護者も同じです。

保護者「どうしてもぬぐいきれない不安はどこに行かせても、どのお母さんでもあると思うんです。いろんな方に関ってもらってこの子に成長してもらう、親はどうしても老いてしまいますので、その面でこの子が成長していってほしいと思います」

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昨年度特別支援学校を卒業し一般企業に就職した生徒は18.5%。およそ40%の生徒はまず福祉就労施設に通います。

2006年障害者自立支援法が施行され、障がい者の就労を支援する福祉就労施設が急増しました。しかし昨年度一般企業への就職者を出した施設は、県内170施設のうちわずか31施設でした。

卒業して2日後、洋之くんも福祉就労施設に通い始めました。福祉就労施設の目的は社会参加を目指す障がい者の準備のサポート。働くことの意味や意欲を養っていきます。この施設では今年も1人が一般企業へ就職しました。

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指導員「ここまで入れたら後は自分で入れられるよ、洋之」

洋之くんも社会への一歩を踏み出しました。。

洋之くん「1日がんばるぞ、オー、ハハハ」

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那覇市にある就労をサポートする施設ミラソルです。こちらでは特に職業訓練に力を入れています。ミラソルから一般企業への就職者は5年間でなんと127人です。

面接シミュレーション「失礼します、本日面接に参りました…」

こちらは企業への面接対策。1人が練習を行っている間は他の訓練生もその様子をチェック、面接の印象を学んでいきます。

面接シミュレーション「ちょっと入るとき気になったところがあったんですけど。体は正面向いて目だけここを見る感じだったので、そうね」

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面接シミュレーション「(Q.将来なにか目標にしていることはありますか?)将来は経済的に自立し家族を養っていけるようになればいいと考えております」

また家計簿の実習も。与えられたお金をどんな目的で使うのか発表し、お金の価値を学んでいきます。

「一緒に食べるのは家族ですか?1人ですか?友達と食べたいです」

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就労サポートセンターミラソル 一杉理事長「どういう特性をもってどういう部分を引き伸ばしていけるのか、それをきっちりと本人の夢をモチベーションを引き出しながら後押ししていくのが福祉の役割だと私は思っています」「就職とか就労って一部の軽い障害者のためにあると思っていたら大間違いですね」

そして実践、職場で実習。教育教材を扱うこちらの会社は新年度を控え大忙しです。

訓練生「とりあえず間違えないように」

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学秀館又吉さん「とても助かってます、いなかったら正直言ってどうなっているかなって」

与えられた仕事を1つ1つこなし、「自信」と「責任」を磨いていくのです。

そうして一般企業への就職を果たした先輩が喜舎場俊基(きしゃばとしき)さん。

喜舎場さんは知的と身体の障害がありますが2年8ヶ月の訓練を経て、車関係の会社で顧客のデータ入力の仕事についています。

喜舎場さん「うれしかったですね、やっと就職ができるって喜びがあって」

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オートバックスニューマチナト店 店長代理津嘉山朝元さん「気さくだし誰とでも話はできるしその部分は思っていた以上によかったと思っています」「安心して働いてもらっています。(Q.喜舎場さん今の話聞いてどうですか?)うれしいです(笑顔)」

喜舎場さんにはある目標があります。

喜舎場さん「最初は仕事に慣れてずっとオートバックスで仕事をやることと、やっぱり1人暮らしですね」