校舎の改築工事が行われている首里高校では、相次いで不発弾が発見されています。
首里高校の近くには沖縄戦当時、旧日本軍の司令部があり、激しい攻撃にさらされました。終戦から67年経った今も多くの不発弾に振り回される現状を取材しました。
首里高校の校舎建設現場で相次いで見つかる不発弾。県警によりますと、去年7月から3月22日までに自衛隊の出動依頼は20回、回収された不発弾は21発に上っています。周辺は沖縄戦当時の激戦地。この状況に市の担当者は驚きを隠せません。
那覇市市民防災室・平良淳男室長「同一敷地内からということで申しますと、この状態は異常」
今月4日、首里高校では不発弾処理が行われました。見つかった不発弾はアメリカ製8インチ艦砲弾で、信管が腐食していたため現場で爆破処理。交通規制をし、周辺住民およそ1000人を避難させての作業でした。
観光客「そういうところもあるんだという感じで率直に怖かったです」
店の経営者「観光客が多い日曜日はかき入れどき。観光客は土日に合わせてくるのが普通ですから、その辺影響出ていると思います」
土日に処理をせざるおえないこの現状に、那覇市は理解を求めます。
平良室長「平日処理するとかなり経済的な影響が出る。土曜日曜にしせざるを得ないということで、ご理解ご協力をお願いしたいと思います」
那覇市などは近く、先月17日に発見された信管のついたアメリカ製の250キロ爆弾の処理を実施する予定です。
首里高校の不発弾は磁気探査によって発見されました。公共工事の場合は、原則的に実施することになっていますが、民間工事の場合は、自ら申請して実施されるまでおよそ1年かかっていました。
県は、時間を短縮するための制度を新設する予定だということですが、未だおよそ2200トンの不発弾が残っていて、全てが処理されるまでおよそ70年かかると言われています。