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上院議員は、辺野古に新しい基地を造るのは現実的ではないと話したということです。普天間基地の辺野古移設に反対する県民の声を届けようと訪米した稲嶺市長は、民主党の大物議員・ジム・ウェッブ上院議員などと会談し、5日間の日程を終えました。

稲嶺市長は現地時間の9日、民主党の大物議員ジム・ウェッブ上院議員と会談しました。

ウェッブ上院議員はアメリカの厳しい財政状況を背景に、普天間基地の辺野古移設は不可能だとして、アメリカ軍再編計画の見直しを訴えている人物です。稲嶺市長に対しては、辺野古に新しい基地を造ることは現実的ではないと述べたということです。

ジム・ウェブ議員は「私は日米の強い同盟関係を維持しながら、沖縄の負担軽減を図る解決策が見つかるものと期待している」と話します。

この後、会見を開いた稲嶺市長は「アメリカの議員たちと話していると、海兵隊の駐留は軍事戦略ではなく、財政面で必要論不要論が出てくる」と話し「辺野古を決定した時に、一番大きな理由が抑止論だったということからすると、その根拠は崩れてしまっている」と話しました。

稲嶺市長は11日に沖縄に帰ってきます。

アメリカ議会上院軍事委員会のレビン委員長は、現地時間の9日に開かれた次期太平洋軍司令官承認のために開いた公聴会で、今週、日米が共同で発表した新たな米軍再編計画について「不十分だ」との考えを示しました。

レビン委員長は「普天間基地の代替施設を相変わらずキャンプシュワブに作ろうとしている点で、見直しはまだ不十分だ」と話します。

軍事委員会は従来の再編計画について、2011年、非現実的で費用が掛かりすぎるなどとして、2012年度のグアム移転計画の予算を全額削除しています。

レビン委員長は、今回の見直しについて「歓迎すべき知らせだ」と一定の評価を示しましたが、再編のマスタープランや移転費用の詳細などについて、議会に説明がない限り関連予算は支出しないと、依然、強硬な姿勢を崩していません。