きょうは古代遺跡発掘中の洞窟で音楽祭を作る人、そして音楽を紡ぐ人、2人の男性の話題です。
ケイブコンサート「魂の音楽祭マブイオト」。プロデュースするのはアコーディオニストcoba。舞台は南城市の「ガンガラーの谷ケイブカフェ」です。
今年3回目を迎える音楽祭を作る人、それは高橋巧。情熱の源は、谷をたくさんの人々に伝えていきたいと言う気持ちだ。
高橋「このガンガラーの谷を守るとか、ガンガラーの谷を知ってほしい、伝えていきたいことに関しては、会社員と言う枠を超えてやってるのかなという気がする。なんかもうガンガラーの谷に関して責任を負っているという感じです」
そして彼はこの洞窟を利用して「魂の音楽祭マブイオトを作る人」となった。そのきっかけはー。
高橋「旅サラダという旅番組でcobaさんが沖縄を旅してVTRが流れて。その後、生放送のスタジオで司会の方がcobaさん今後の夢はあるんですかというご質問をされたときに、実は洞窟でコンサートやりたいんだと。(会社の上司がテレビを見ていて)高橋、cobaさんが洞窟でコンサートやりたいって言ったぞ、高橋、cobaさんに連絡だ!ってなって」
彼が送ったたった1通のメールがこの音楽祭のきっかけとなった。音楽祭の音を紡ぐ人。アコーディオニスト「coba」
coba「最初に高橋君に会ったとき、あの言ったことを未だに覚えている。知るってことは責任を受け取ることだ、っていうことを言ったんですよ」
音楽祭の前日、アーティストたちが沖縄のリハーサルスタジオに集まってきた。今回の音楽祭にはアコースティックギタリストの押尾コータローとフラメンコギタリストの沖仁が参加することになっている。リハーサルを見守る高橋。3人はあす、どんな音を紡いでくれるのだろうか。
高橋「この場所に一番思いがある人が作らないと、思いのないイベントになってしまう」
彼はアーティストの交渉、音楽祭の運営やプロモーション、会場の設営など全てを担っている。何から何まで初めての経験。すべてが情熱だけで動く手作りの音楽祭だ。
そして音楽祭の当日。3回目を迎えたこともあり、スタッフもチームワークがとれているようだ。
高橋「マブイオトの回を追うごとに、僕たちも勉強させてもらって、スタッフが成長している。今年ちょっと違うのが2年目3年目と回を追うごとに、スタッフたちが自分でこのマブイオトの思いを感じて自分で動いてくれてる感じがあります」
いよいよ音楽祭の幕開け。洞窟内は観客の熱気でいっぱいになっている。
coba「僕らはこの音楽会マブイオト、今だからこそ魂の叫びである音楽、魂の栄養である音楽をやっぱり大切にして音楽祭を作りたい、そういう思いがある。僕がやりたいのは、東京でも大阪でもどこでも絶対に成し得ないこと、ここだからこそ起こることを起こしたい」
coba「多くのここできっと暮らしたであろう、走り回っていたであろう多くの方々の魂に見守られている感じで、応援されてる気がする。生きている人とこの世にいない人に見守られているような温かい気がする。安心感がある。それがガンガラーの谷なんだなってね、凄く感じた」
coba「高橋さんは本当に強い思いを抱く人。彼は信じたらとことん突っ走る。彼がいなければこの音楽祭は本当にありえなかったですから」
coba「谷に呼ばれてよかったなあと。僕のライフワークにしていきたい!」
高橋「10年後も20年後も、cobaさんが80歳になるまで続けたいですね」
魂の音楽祭は来年へと続く。