常に刺激的なテーマ似飛び込んで走り続ける写真家、石川真生さんの作品展です。日の丸を使って、カメラの前であなたらしい表現して下さい」と言われたら、皆さんならどんなポーズをとるでしょうか。
[海外の貧困地に行くと日本だから生きていられると感じる。「日本に守られている」という思いで日の丸をまとった 篠原知惠 須之内加奈 沖縄県那覇市
[知らない人と握手する右手に日の丸を描いて『チャオ!』。日本人に興味を持ってくれたらそれでいい] 小西宏和 スタイリスト 大阪城公園
[日の丸の奥には人を苦しめた血や死骸が落ちている気がする。今もずっと監視されている気がする] 吉山森花 役場臨時職員 沖縄県中城村
[軍艦旗にしたのは、すごくかっこよかったから。『攻めていく』ことをやっていきたい] 高橋康夫 バー経営 大阪市
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肯定する人、否定する人。戸惑う人。国籍、民族をこえて、あらゆる表現がそこにありました。テーマの切っ掛けは、知花昌一さんが焼かずにしまっていた一枚の日の丸でした。
石川真生さん「これは燃やさないのか?っていたら、嫌々、国体会場にあったのは押しつけられた日の丸。だけどこれは米軍の支配から逃れようとして日本に帰ろうっていうシンボルだと。だから意味が違うと。」
一枚の布が想起させる、複雑な思い。過去に日本とされた地域の人々や、境界線にいる人にも会いに行きました。
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[日本も中国も韓国も軍備を拡大している。軍国主義を象徴する日章旗をかぶって息苦しさを表現した] 姜帝旭 写真家 韓国水源市
[日本に一年間留学していた。目を隠すことで本音と建て前の使い分ける日本人を表現した。] 邱恵眉 台湾の学生 台北市
[アイヌということを一度も隠したことがない。ほかのアイヌにも「間違っても日本人でございますと言うな!」と言っている] 葛野辰次郎 北海道
[宮古は沖縄本島に支配され差別されてきた。ここにはいろんなものが漂着する。単一民族ではないよ、と表現した] 砂川友弘 漫画家 宮古島市平良
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石川真生さん「良くこれだけ堂々とやってられる私はみんなに敬意を表しているよ。それだけでも立派だと思うよ。日の丸なんて、びびるさみんな。誰かがなにかを言うんじゃないか。誰かが襲ってくるんじゃないか。得体の知れない恐怖を、なんで日の丸が持っているかっていうことだよね。それを表現するなんてかっこいいじゃないですか。」
この写真展はコザで13日まで開かれています。