普天間基地の辺野古移設を明記した日米合意を見直してほしい。仲井真知事や稲嶺市長など軍転協のメンバーによる政府への要請が27日に引き続き28日も行われました。一方、軍転協とは別の行動の人たちもいました。彼らの目的とは。
28日午前、一川防衛大臣のもとを訪ねたのは、島袋吉和前名護市長たち。彼らには大きな目的がありました。
島袋前市長は「日米合意を踏まえて、普天間移設を促進するということがありますので、容認派の皆さんは頑張っていきますという報告です」と話します。
辺野古容認の名護市議会議員たちが26日に開いた北部振興推進名護大会。土木建築業者などおよそ2200人を前に、基地受け入れと引き換えの振興策を求めました。
島袋前市長は「基地問題と経済問題はリンクすると皆さんとともに確認しようじゃありませんか」と呼びかけました。
古波蔵漁協組合長は「皆さんの大事な血税を北部地域に1000億円流す理由がない。普天間の移設が前提となっているから、そういう状態になっているんです。政治家の皆さん、国会でもっと素直になって、北部振興策は普天間移設とリンクしていますと言ってください」と訴えました。
28日に民主党の前原政調会長とも会談した島袋前市長。一川防衛大臣からは「これからも連携して頑張っていこうと言われた」と明かしました。
一方、28日も午前中から玄葉外務大臣たちと会談し辺野古移設はノーだと訴えた軍転協のメンバー。オール沖縄で基地問題に取り組むとアピールしている矢先だけに困惑を隠せない様子でした。
仲井真知事は「色々な考え方の人がいるのは確かですから、そういう人が自らの行動を起こしたことについてあれこれ言うつもりはない。タイミングが良いというか、悪いというのかという感は無きにしもあらず」と話し。稲嶺市長も「こういう動きがあるのは、誤ったメッセージを送ることになるのではと心配しています」と話しました。
これに対して、島袋前名護市長は「辺野古、豊原の皆さんは、皆さんもご存じのように7割方は容認している。別に皆さんが沖縄県が反対しているということをメッセージを出しているんだと思います。別に間違ったメッセージではないと思います」と話しました。