ザ・スポーツです。来年のセンバツ甲子園に選ばれるための重要な参考資料となる九州高校野球大会が先週開幕。九州各地区を勝ち抜いた19校が出場する中、県勢は、糸満と知念の2チームが出場しましたが、いずれも初戦で涙を呑みました。
土曜日の開会式。県大会準優勝で24年ぶり出場の知念と、夏の県代表校で、九州大会は、今年の春に続いて2季連続出場の糸満が晴れ舞台を踏みしめました。
大会初日で初戦に挑んだのは糸満。対戦相手は、福岡大会の準優勝校、福岡工大附属城東。
試合は初回、糸満のエース金城佳尚が福岡城東の4番に先制を許すと続く5番にも連続タイムリーを浴び、この回2点を失います。すぐに反撃に転じたい糸満でしたが、その前に福岡城東のエースが立ちはだかりました。
今大会ナンバーワン左腕としてプロも注目する2年生笠原大芽(たいが)。5回まで笠原から奪ったヒットはわずかに3本。しかし、糸満のエース金城佳尚も、2回以降立ち直り、5回まで城東打線にわずか4本しかヒットを許さず緊迫したゲーム展開が続きます。
そして迎えた6回、この回先頭は7番サード高安一平。
高安選手「絶対何が何でも塁に出る気持ちで打席に入りました」
俊足を飛ばし高安が出塁すると相手のミスも生まれます。その後、9番の宮城の送りバントでこの試合初めて三塁までランナーを進めると、1番大城泰志がスクイズ!
小さなチャンスをこじ開ける糸満らしい展開で1点を奪います。
このまま勢いに乗りたい糸満でしたが、あと一本が出ず1点差の重みに涙を呑みました。
金城投手「(これから)春夏、この経験は絶対生きてくると思うので、自分達のものにして、勝っていきたいです」
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きのう初戦に挑んだ、もうひとつの県代表校、知念。相手は大分大会の優勝校、情報科学でした。
24年ぶりの九州大会出場の知念には、心強い見方もいました。コーチの日置貴博さんは24年前、九州大会に出場した時のエースです。
試合は、初回、知念が、ダブルプレーで情報科学のチャンスの芽を摘み大浜の三振で押さえるなど上々の立ち上がりでした。
しかし、両チーム無得点で迎えた6回、エースが捕まります。1アウトの後、1番2番に連続ヒットを許し、ランナー一塁三塁。続く3番。
先制点を奪われ、なおもピンチを背負う大浜は、5番吉田にも2点タイムリーを浴び、さらに守りのミスも飛び出し、この回一気に5点を失い試合の流れが大きく相手に傾きました。
7回にも2点を許した知念。結局ヒット1本しか打てず打線も沈黙。奇しくも24年前と同じコールド負け。夏に雪辱を誓いました。
大浜選手「きょう学んだことを皆で修正して、また、次の大会で一戦づつ勝ち上がっていきたいです。」
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知念のヒットはこの試合、1本だけ。苦い経験をこれからに生かして欲しいですね。
2年連続センバツが絶望的になった県勢ですが、これは87年から91年まで、5年連続センバツを逃して以来実に10年ぶりの苦しい状況です。