きょうは大相撲・九重部屋入りが決まった中部農林3年の福里勇弥選手を取材、今の思いを聞きました。
中部農林3年・福里勇弥。今、夢への第一歩を踏み出そうとしています。今月11日、九重親方も沖縄入りし、大相撲九重部屋入りを発表した福里くん。
福里くん「大横綱千代の富士、九重親方に誘ってもらって。小さい頃から大相撲に行きたいと思っていたので、そういう夢が叶ったっていうのは正直うれしいです」
高校生だけでなく、小学生や中学生にも指導を行う中部農林高校・木崎監督。福里くんも小学生の頃からこの環境で育ちました。小学4年のときには全国3位に入賞。
そして去年の美ら島総体では、2年生ながらチームの団体準優勝に貢献。多くの観客を沸かせました。
木崎監督「いろんな生徒たち100人近く教えてきましたけど、その中でもプロにいっても通用するんじゃないかなっていう、抜き出た素質を感じさせる小学生だったし、中学時代からそういう雰囲気をもってましたね」
しかし、周りの期待とは裏腹に今年の全国総体、結果を残せなかった福里くん。夢への決断に迷いもあったといいます。
福里くん「インターハイでも全然成績残せなくて、このレベルなのにプロで通用するのかなっていうのはあったんですけど」
そんな彼を後押ししたのはやはり小学生から指導を受ける監督の言葉でした。
木崎監督「自分の力を全部ぶつけるということが、小さい選手にできないことがあって、ごまかされて負けたりしていたんですよ。そうじゃなくてプロの世界は大きい選手同士の力と力のぶつけ合いだから、そのなかで対応する力は十分もっているんじゃないかなと思って」
福里くん「最後は木崎先生を信じてみようかなって思って」
身長186センチ、130キロの恵まれた体格。そしてその体格から繰り出されるスピード。
合宿で九重部屋の練習に参加した際、その才能は親方たちの目に止まりました。
木崎監督「こういう選手はめったに出会わないっていうことで、親方としても僕のところで育てさせてくれないかっていうことを言ってくれた」
今の練習でのこだわりは、小技ではなくパワーで相手に勝ること。潜在能力をさらに引き出し、さらに磨いてプロ入りへの準備を進めています。
時には子どもたちの練習相手にもなる福里くん。子ども達にとっては憧れのお兄ちゃんです。
子ども達「後輩思いですごくやさしい先輩です」「憧れの先輩で、やさしい先輩で」「(やさしい、こわい?)まあまあやさしい」
やさしくそして強い力士に…。福里くんのさらなる挑戦が始まります。
福里くん「沖縄県民から好かれるような関取になれるように。徐々に上がっていって、最終的には横綱になりたいです」