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2007年、与那国島にアメリカ海軍の掃海艦が寄港した際、当時のケビン・メア沖縄総領事が「台湾有事の際、与那国島が機雷除去作戦の拠点になりうる」と分析していたことがわかりました。
これはインターネットの内部告発サイト・ウィキリークスが2007年6月27日の外交公電を公開したものです。
当時、与那国島の祖納港には県などが反発する中、復帰後初めてアメリカ海軍の掃海艦2隻が入港しました。
文書で、ケビン・メア前総領事は「祖納港は掃海艦が接岸するのに十分な深さがあり、一度に4隻が入れる」と分析。「港近くにある民間空港を利用して掃海艦を支援するヘリコプターも展開すれば、与那国島が台湾有事の際に掃海作戦の拠点になりうる」と指摘していました。
「掃海作戦」とは何なのか、軍事ジャーナリストの田岡俊次さんは「掃海が必要になるのは上陸作戦をする場合。敵が妨害するために沿岸に機雷を入れる。機雷をのぞかないと沿岸に接近できない。アメリカが機雷を除去するというなら、中国を攻め込むという話になる。そんなことありえないですよ」と指摘しました。
当時、入港目的を友好親善と説明していたアメリカ海軍。しかし文書からはその背景に別の目的があったことが伺え、自衛隊の配備など軍備増強が進められる島でさら波紋を広げそうです。