Qリポートです。沖縄には全国3位の漁獲量を誇る魚があるんですがご存知ですか?日本人が大好きな魚なんですが、この魚のブランド力向上を図る取り組みをきょうは紹介します。
男性「(Q沖縄で一番とれる魚って何だと思いますか?)一番取れる魚ですか?とびうおですか?」おばあちゃん「ぐるくんが多いんじゃない、沖縄は、ぐるくん」男性「ブダイ」
意外に知られていないその魚、正解はこちら、「まぐろ」なんです。
実は沖縄は、銚子・塩釜に次ぐ全国3位の水揚げ量を誇る生鮮マグロの一大漁場。今、旬なのがマグロの王様クロマグロ(本マグロ)。300キロ近いクロマグロが何本も上がっています。
当山さん「本当に毎日がマグロ祭りみたいなもんですよ」
県産マグロの一番の魅力、それは沖縄近海に漁場があるため、冷凍せずに高鮮度保存ができること。解凍したものではない鮮度最高の生マグロを楽しむことができるんです。
しかし、街頭ではこんな声が・・・
観光客女性「マグロを食べようとは思わないですね。こちらに来て」
観光客男性「市場でもマグロ丼がお薦めなこと言ってましたね。沖縄きてマグロはないだろと思いましたけど」
そこで今年1月沖縄のマグロをブランド化したいと県の委託を受け誕生したのが、「沖縄美ら海まぐろ」ブランディング事業部。統括するのは当山清伸(きよのぶ)さんです。東北大間のマグロのようにその付加価値を上げるには、まずは県内の認知度を向上させることが大切だと考えています。
まぐろ屋本舗当山さん「まず足場を固めないと、すぐに県外国外と思われるんですが、県内の皆さんに知ってもらって根強いブランディング活動をすることにより、その後追いでブランドっていうものはできると思うので」
実は水産会社の社長という顔も持つ当山さん。仲買人歴は20年。この日も4本のクロマグロを競り落としました。
この仕事を生かし今行っているのが、飲食店のプロデュース。浦添市のこちらの店舗。居酒屋からマグロ専門店にリニューアルしました。
「もっともっと生のところは消えるようにあぶらんと」
料理の指導やマグロの様々な調理法を提案しています。こちらはマグロの心臓を使ったもやしいためです。
河合アナ「とても歯ごたえがあってにんにくと一緒にいためてあるそうなんですがとてもマッチしていて、お肉のような味わいです」
お客さん「やっぱり美味しいですね、近海のものは天然ものは」
まぐろ屋本舗勝代表「マグロ専門店になってお客さんの客数・売り上げもずいぶん上がりました、あと多くなったのはリピート率が多くなりました」
新メニューの写真撮影も当山さんが立ち会います。広告会社の人も試食。
女性「ウフ、美味しい」
毎朝5時からセリを終えて夜まで走り回る日々。当山さんの必需品はこちら。メールやスケジュールの確認、打ち合わせに欠かせません。
当山さん「(ipad便利ですか?)便利ですね。いろいろ画像を見ながらね」
事務所ではパソコンで市場の様子を見守ります。
当山さん「結構マグロの肉質の確認とかはできるんですよ。本土とも流通もこれでスムーズになればと思って」
現在行っている電話だけでの交渉に加え、マグロの鮮度をアピールするためにも将来は映像を見ながら取引できないかと考えています。
県内外の認知度向上に向け、今月からはロワジールホテルが県産マグロを使ったマグロフェアを開催しています。
荒木昌志総支配人「(海外の旅行代理店が沖縄に求めるものとして)1番多いのが食に関するインパクトが今1つだと。世界中特にアジアで日本食のブームになっている。マグロを全面に押し出していくには今が1番いい時期だと考えております」
マグロを新たな特産品として育て上げ沖縄の魅力として国内外に発信する。当山さんらの挑戦は、沖縄の新たなビジネスチャンスを引き出しつつあります。