めざせ甲子園です。12校目のきょうは10年前、21世紀枠で出場したセンバツ高校野球大会でベスト4に入り、全国に宜野座旋風を巻き起こした宜野座高校です。
2001年のセンバツ甲子園。宜野座高校はその年初めて導入された21世紀枠でセンバツ大会に出場。破竹の勢いで勝ち進み、全国に宜野座旋風を巻き起こした。あれから10年。
東監督「最後の夏間近なんですけど、とにかく発展途上で、この一ヶ月だけでも急速にまた伸びてきてます」
ことしの宜野座は、去年の秋季大会は2回戦、ことしの春季大会は1回戦で敗退と公式戦では振るわないものの、各校が「実力はある」と口を揃える実力校だ。
ここでチームの戦力分析。
これまでの大会で結果を残せず、春先から力を入れてきたバッティングの鍵を握るのは豊里友都、並里実、伊波伸のクリンナップ。
そして監督が「激励の意味をこめて」とあえて辛口の評価をつけた投手陣は比嘉優介、与古田快、野底龍希、渡久地俊の3年生4人。
中でも1番を背負う比嘉は、高校に入ってから急速に力をつけたトルネード左腕だ。
比嘉くん「高校野球とか甲子園とか見ててあこがれて、それに近づければいいなって思って。野球に対する意識とか、(今まで)自主練とかしなかったんすけど、高校入って、エース取りたいとやる気が出て頑張りました」
伊波くん「比嘉とは小学校ずっと一緒で、小学校から2番手で、正直、高校でこんだけ伸びるとは思ってなかったんで、今、比嘉に期待してます」
チームメイトも認める「エースの自覚」。そしてこの比嘉とともにチームの柱となるのがキャプテンの仲間祐介だ。
常に声を出して練習を盛り上げ、まさにチームの屋台骨。仲間からの信頼も厚い。
豊里くん「キャプテンはやっぱり頼りになる存在です」
比嘉くん「柱。このキャプテンがいないと、このチームは成り立たないと思います」
伊波くん「どんなときもキャプテンは自分が引っ張っていて、影で練習しているのはいつも見てるので、頼りになる」
仲間から絶大な信頼を寄せられているキャプテン。その情熱の原点には、父親の存在がある。
仲間くん「お家では優しかったんですけど、練習では普通の人より厳しかったです」
仲間くんのお父さんは、彼自身が所属していた少年野球チームのコーチ。家庭でもグラウンドでも、野球に打ち込む息子の姿を見守り続けてきた。
仲間くん「あまり野球経験者ではない人なんですけど、父も父なりに一生懸命自分たちに教えてくれた」
しかし、息子の甲子園への挑戦を前に父は他界。仲間くんは、今も父の思いを胸に甲子園を目指す。
仲間くん「よく父とも、高校野球の試合、宜野座高校の試合を見に行ったりして、甲子園も見に行ったりした。次は自分が甲子園に行きたいです」
実はこの宜野座高校、3年生で少年野球時代に仲間くんの父親から指導を受けた選手が他にも3人。キャプテンとエースの2つの柱を中心に、幼い頃から培ってきた抜群のチームワークで、宜野座が夏の頂点を狙う。
仲間くん「しっかり皆で一つになれば甲子園には絶対行けると思うので、皆で一緒に甲子園目指して、この夏には宜野座旋風を起こしたいです」
『巻き起こせ、宜野座旋風!!』